伊藤忠:雪印乳への出資を前向きに検討-市乳事業の継続を希望

大手商社、伊藤忠商事の首脳は5日夜、 一昨年7月の食中毒事件に続き、子会社雪印食品の牛肉偽装事件の影響を受け て業績が悪化している雪印乳業に対し、出資を含めた何らかの支援を行う方向 で前向きに検討する意向を明らかにした。ブルームバーグ・ニュースなど一部 記者の取材に応じた。

同首脳は、伊藤忠が支援の中心になるかどうかは今後の交渉のなかで決め ていくとしながらも、同社としては、ネスレなど乳製品事業で確固とした国際 的な事業基盤を持つ外資をメーンに据えて雪印グループの経営刷新を加速させ、 側面から経営を支援していく意向だ。雪印乳の西紘平社長は5日、経営再建策 を発表した際、今回の事件を受け「外部資本受け入れで複数候補と交渉中であ る」と述べている。

また、同首脳は雪印乳への金融支援スキームについて、(金融機関による) コミットメントライン(協調融資枠)と第3者割当増資などを組み合わせた形 になる可能性を示した。ただし、雪印乳とはまだ具体的な交渉のテーブルにつ いていないことも明らかにした。

市乳事業の継続を希望

同首脳はさらに、雪印乳が再建に当たって市乳事業を切り離しせず、継続 すべきであるとの見解を示した。西社長は前日、市乳事業に関しては「会社の 存続は市乳事業の再建に尽きる」と述べている。

同首脳の発言内容に対して、雪印乳の脇田眞広報室長は6日、「出資問題に ついて伊藤忠と話してはいない。将来、どこと話すかは交渉事なので話せない」 と語った。

一方、ネスレジャパンホールディング広報室の亀井一郎氏は雪印乳との提 携問題について、コメントを拒否した。ただ、同社と雪印乳が昨年2月1日付 で設立した折半出資の合弁会社ネスレ・スノーの事業については、「同社の取扱 品目をこれからも増やしていく」と述べた。

伊藤忠が雪印乳への支援に前向きな背景には、同社がすでに冷凍食品事業 で雪印乳と提携していることが背景にある。伊藤忠と雪印乳は昨年12月、事業 拡大と競争力強化のため、持ち株会社方式で両社傘下の冷凍食品子会社を統合 する方針を打ち出している。

伊藤忠の株価終値は、前日比1円(0.35%)高の282円。雪印乳は同13円 (11.11%)安の104円。

東京 鷺池秀樹 Hideki Sagiike

吉崎美帆 Miho Yoshizaki --* 03-3201-8293 hsagiike@bloomberg.net Editor : Ozawa

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