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CSFB:2001年度は消費者金融債権証券化が躍進-日本証券化市場

クレディ・スイス・ファースト・ボス トン証券(CSFB)は10日、2000年度の日本の証券化市場(ABS)での発 行総額は前年度比11%増の2兆6516億円で、2001年度は消費者金融債権の証 券化に大きな伸びが期待できるとのリポートを発表した。同社クレジット調査 部の江川由紀夫氏は、2001年度に急成長が見込まれる分野は消費者金融債権と 商業用不動産(CMBS)で、民間の住宅ローン証券化(RMBS)は激減す るとみている。

準大手や中堅の消費者金融業者では、SBの発行が可能な業者は限定され、 主要借入先の第2地銀の相次ぐ破たんもあり、1990年代からABSによる資金 調達を進めていた。

一方、消費者金融大手は1999年のノンバンク社債法の施行以来、普通社債 (SB)や大手銀行からの低利な借り入れによる資金調達を盛んに実施してい る。業界内での残高競争で、バランスシート上の営業貸付金の残高を減らした くないという心理や、資金調達コストの面から、2000年度までは東証1部上場 の最大手(クラスの消費者金融会社)はABSの形での証券化は行っていなか った。今後は「このような要因も最近では薄れ、最大手が本格的にABSの実 施に向けて動き始めている兆しがある」(同氏)としている。

そのほか、一部の銀行が不動産担保のノンリコースローン(融資の返済財 源を担保に限定した非遡及型融資)を積み上げてきている。これらのノンリコ ースローンが将来的にプール型のCMBSとして証券化されることが期待でき る。

2001年度の民間による住宅ローン証券化(RMBS)は2000年度に比べ大 幅に減少する見込み。しかし、3月に住宅金融公庫のRMBSが発行され、2001 年度も総額2000億円にのぼる継続的な発行が予定されている。住宅金融公庫に ついて「日本のRMBS市場のメジャープレーヤーとなるだろう」(同氏)と予 想している。

日本の証券化市場は、1990年代後半に金融危機によるオリジネーターの資 産圧縮、資金調達目的の証券化で急激な成長を遂げた。年間発行額が2兆円を 超えた現在では急拡大の時期を過ぎて成熟段階を迎え、さらなる準備段階の新 たなステージにさしかかっている。

今後のカギは、資産の証券化からリスクの証券化への動きだ。「資金調達や 資産圧縮が目的ではなく、オリジネーターのクレジットリスク管理の一環とし て証券化市場でCDO(複数の債権を裏付け資産として発行する債券)を発行 する動きが本格化すれば、市場規模は一層、拡大する」(同氏)という。そのほ か、現在投資家は満期までの持ち切りを前提にABSに投資しているが、順調 な発行環境の維持にも流通市場の整備と活発化は重要な課題だ。

東京 伊藤 小巻 Komaki Ito KO --* (03)3201-8871 kito@bloomberg.net

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