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ボーダフォン:BTから日本テレコム株20%取得-出資比率45%に

移動体通信大手ボーダフォン・グルー プは2日、英通信大手ブリティッシュ・テレコム(BT)が保有する日本テレ コムの株式(20%)を取得すると発表した。BTによる日本テレコム株の売却 で、ボーダフォンの日本テレコムへの出資比率は25%から45%となる。

ボーダフォンはまた、BTが保有する日本テレコム傘下のJ-フォン株式 (20%)も取得、ボーダフォンのJ-フォンへの出資比率は26%から46%へ上 昇する。

日本テレコムとJ-フォンの株式は8月下旬までに取得する予定で、取得額 は合計で37億ポンド(約6500億円)となる。株式取得に際し、ボーダフォン は自己資金に加え、約30億ポンド(約5400億円)の新株発行を行う予定。

BTは次世代携帯電話の免許取得費用などで負債が約290億ドル(約3兆 5671億円)に膨れ上がっており、資産売却による債務削減が急務となっている。 携帯電話世界最大手のボーダフォン・グループが日本テレコムと系列のJ-フ ォンを傘下に収めたことで、NTTドコモとの日本市場での競争が激化しそう だ。

ボーダフォン・グループのクリス・ジェント社長は今回の株式取得につい て、「われわれのグローバル戦略には、日本市場でのプレゼンス拡大は必要不可 欠。日本テレコム、J-フォン・グループと当社の関係が強化されたことで、 両社はますます発展するだろう。日本の通信市場におけるJ-フォン・グルー プの競争力強化にもつながると確信する」と述べた。

また、日テレコムの坂田浩一会長は、「当社の次世代移動通信技術などにお けるノウハウをボーダフォンと共有することで、当該分野での両社の競争力を 高めることができる」とコメントした。

日興ソロモン・スミス・バーニー証券の乾牧夫アナリストは買収額につい て「J-フォンの分が含まれていることを考えると、安い買い物だと思ってい る。J-フォンは設立5年で経常利益1000億円を稼ぎだすような、これまで類 を見ない大成功した携帯電話会社。ボーダフォンの狙いは、もっと高い持分を 持っていたいということと、(J-フォン)が傘下にあるということを内外にし 示したいため」と語った。

大和総研の森行眞司アナリストは、(ボーダフォンが日本テレコム、J-フ ォンの経営主導権を発揮したとしても)、「当面の戦略には大きな変化はない」 との見方だ。これは、ボーダフォンがJフォンの通話料金引き下げや積極体な インセンティブ政策を導入する可能性があるものの、来春に予定するWーCD MAの立ち上げコスト負担を考慮すれば、値下げに費やす原資が限られると思 われるためだ。また、ボーダフォンの文化と旧国営企業であるJRの通信事業 部を前身とする日本テレコムの文化がどう融合するかも今のところ未知数であ ることから、当面の戦略が大きく変わることはないとみている。

市場では、ボーダフォンが日本テレコムの固定電話事業を売却する可能性 を指摘する声があるが、森行氏はこの点については、今回のボーダフォンの日 本テレコム株取得は45%であることから、「売却に動くとしても、他の株主との コンセンサス作りが必要なため、時間がかかるのではないか」と述べた。

日本テレコムの株価終値は前日比40万円(17.86%)高の264万円。

東京 林 純子 Junko Hayashi

山口 由香 Yuka Yamaguchi

鈴木 宏 Hiroshi Suzuki

菱山 繁 Shigeru Hishiyama SH --*  (03)3201-3059 juhayashi@bloomberg.net

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