米国の派遣社員に景気急減速の痛み、真っ先に解雇-雇用6ヵ月連続減

景気の急減速受け、米企業経営 者はコスト削減に動いている。こうしたなか、派遣社員が最初に痛みを感じて いる。 米労働省が6日発表した雇用統計によると、派遣社員の雇用者数は昨年 9月、過去最高の389万人を記録して以来、6カ月連続で減少している。この 時、失業率は30年ぶりの低水準を付けていた。

景気低迷にもかかわらず、事業主は、まだ正社員の解雇に慎重だ。昨年、 労働市場がひっ迫するなか、人材確保が難航したことが記憶に新しいためだ。 また正社員に支払われるような解雇手当など関連支出を抑えることができるた め、派遣社員の方が解雇に踏み切りやすいという側面もある。契約社員の場合、 人材派遣会社が解雇手当を負担する取り決めとなっているためだ。

東京三菱銀行(ニューヨーク)のシニアエコノミスト(金融)、ラプキー氏 は「派遣社員は最初に首を切られる。最近採用された正社員は、30年ぶりの労 働市場のひっ迫で、苦労して確保した(貴重な人材)」と指摘する。

3月も、こうした傾向が続いたようだ。労働省がこの日発表した雇用統計 によれば、臨時職員は前月比7万6000人減少した。非農業部門の雇用者数全体 は同8万6000人減と、7カ月ぶりの落ち込みとなった。失業率は4.3%へ上昇 した。

ネットワーク機器最大手シスコシステムズは、契約社員を最大4000人解雇 すると発表している。また半導体検査機器メーカーのテラダインは、1400人余 りの契約社員を削減した。通信機器メーカーのADCテレコミュニケーション ズは1000人の契約社員を解雇すると発表している。

今年3月に11年目に突入した景気拡大で、昨年まで労働力不足が深刻にな っていた。2000年の派遣社員の雇用者数は月間平均380万人と、90年の150万 人から2倍以上に膨らんだ。だが最近では減少し続け、3月は360万人となっ た。ダンヒル・スタッフィング・システムズのティッシュ社長は「ここ数年間、 頭数さえ合えば誰でも良いという状態だった。(景気のせいで)徐々に変化して いる」と語る。

今月に入っては、化学最大手デュポンが契約社員の削減を発表しており、 状況は一段と厳しくなっているようだ。

ワシントン Siobhan Hughes ニューヨーク 須藤 安見子 Amiko Sudo TY --* (212)893-3701 asudo@bloomberg.net

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