米経済コラム:AOLとタイム・ワーナー合併の疑問は薄らいだ?

パソコン通信最大手の米アメ リカ・オンライン(AOL)は、1560億ドル規模に上る世界最大のメディア会 社である米タイム・ワーナー買収を完了できるのか――そんな合併の無事完了 をめぐる疑問が薄らいでいるようだ。

これは、AOLが提示した1株当たりの買収額とタイム・ワーナーの株価 の差が縮小したことから一部投資家が下した結論だ。

24日のタイム・ワーナーの終値は、AOLの提示額を4.63ドル下回った。 つまり、ディスカウント率は5%。AOLによるタイム・ワーナー買収が発表 された10日には、タイム・ワーナー株はAOLの提示額を15%(16.69ドル) 下回って引けている。

米投資会社、バリュー・ライン・アセット・マネジメントの最高投資責任 者(CIO)、オーランド氏は、提示額と実際の株価との格差縮小は、「取引の 完了」の可能性を示すバロメーターであると指摘する。

AOLはタイム・ワーナー株1株につき、AOL株1.5株を支払うことで 合意している。これを直近の株価で計算すると、タイム・ワーナーの株価は92.25 ドルに相当する。一方、24日のタイム・ワーナーの終値は87 5/8ドル。

AOLのような買収者による提示額とタイム・ワーナーのような買収対象 企業の株価との間に格差があるのは、合併が完了していなかったり、独禁法に 関する当局の認可や株主の支持が得られないなどの理由で破談になる恐れがあ る限りはよく見られる現象だ。

合併完了にかける

合併を発表した企業の株式を保有するマネー・マネジャーは、この格差を 活用しようとする。

その場合には、買収対象企業の株式を買い、買収企業の借株を手放すとい う手法が取られる。AOLとタイム・ワーナーの場合には、タイム・ワーナー 1株を買い、AOL1.5株を手放すというわけだ。

米大手証券会社リーマン・ブラザーズのデリバティブ・アナリスト、ウィ タカー氏は21日に発表した顧客向けのリポートで、当初のディスカウント率は 高水準すぎたと指摘。リスクを反映するなら、12%が合理的だとしている。

一方、米投資会社、パレストラ・キャピタルのブレール氏は、現時点の株 価から判断して、買収額は提示額と同じか提示額を上回るとみている投資家も いると説明する。しかし、同氏はこの見解には合意しない。同氏によると、A OLの提示額とタイム・ワーナーの株価の差は、たとえ発表当初ほど高水準で あってもおかしくはないという。買収完了には1年かかり、その間にAOLの 株価が下落する恐れもあるためだ。インターネット企業によるこれほど大規模 な企業買収は前例がなく、不測の事態が発生する可能性もある。

その結果、ブレール氏は全般的な流れの逆を行っている。同氏は格差の拡 大を見込み、AOL株を売ってタイム・ワーナー株に買いを入れているのだ。 「リスクのある取引だ」と同氏自身も認めるが、「この先、AOLの株価が下落 すれば、タイム・ワーナーの株主が買収に反対するかもしれない」と不安材料 を指摘する。 (フィル・セラフィーノ)

原題:AOL-Time Warner Shares Show Merger Doubts Wane: Taking Stock(抜 粋) コラムニスト:ニューヨーク Phil Serafino 翻訳:東京 本間 さおり Saori Honma (03)3201-8336 MK

参考画面:AOLとタイム・ワーナーのマージャー・アービトレージの推 移:.ARBTWX <Index> GP

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