ネット株ブームに冷ややかなベテラン投資家

マイケル・プライス氏(47)は、 インターネット銘柄への投資に全く関心がない。このため、割安な銘柄を見抜く鋭 い目を持ち、過去20年間で最高の資産運用家の1人との高い評価を得ているプラ イス氏は、ネット関連企業について「5年後に生き残っているのは10社中1社だ けだ」と公言してはばからない。

企業の収益や資産価値と比べて割安な銘柄に投資する戦略をとるプライス氏 は、ネット銘柄の株価水準は「天井を突きぬけている」と言う。

この見方に疑いの余地はない。代表的なネット銘柄であるアメリカ・オンライ ン(AOL)の株価は、今年度の予想売上高(40億ドル)の33倍に相当する水準。 他のネット銘柄の株価はさらに高く、インターネット検索最大手のヤフーが82倍、 高速インターネット接続サービス最大手のアット・ホームは111倍以上に膨らんで いる。

「確信の強さ」

米誌インタラクティブ・ウィークが算出しているインターネット関連株50種 指数は昨年の上昇率が146%と3ケタの伸びを示した。過去2日間では12%下落 したものの、年初来の上昇率も46%と高水準だ。

これに対して、プライス氏が以前運用を担当していたフランクリン・ミューチ ュアル・シェアーズ・ポートフォリオ(預かり資産80億ドル)は、昨年の上昇率 が0.45%と低水準だった。年初来の上昇率は8.3%となっている。

フランクリン・ミューチュアルを傘下に持つフランクリン・リソーシズの最高 経営責任者(CEO)のジョンソン氏は「われわれの顧客は、われわれがインター ネット・ゲームに参加していないことに満足すると思う。インターネット・ブーム には終止符が打たれ、一部の人々が痛手を受けることになる」と話した。

億万長者の投資家ウォーレン・バフェット氏もネット株投資はしないと明言し ている。その理由は簡単。同氏は、理解できる事業を手掛ける銘柄だけを投資対象 にするという投資戦略をとっているためだ。

バフェット氏は今週パリで行った講演で、インターネット企業について「『数 年後にどうなっているかがわかる』と確信を持って断言することはできない」と述 べた。

このほか、バンガード・ウィンザー・ファンドを31年間運用し投信業界で最 高水準の運用成績をあげたネフ氏(67)も「マーケットは狂っている。インターネ ット株をめぐる騒ぎは、不遇な結末を迎えることになる」と、ネット銘柄への投資 には極めて否定的だ。

インターネット・ファンド

これに対して、インターネット・ファンド(預かり資産5億ドル)は今年これ までの上昇率がすでに126%に達している。このファンドの運用を担当するジャコ ブ氏(29)は、「伝統的な」投資家はインターネット株の価値を把握するのに苦労 していると指摘する。インターネット・ファンドで組み入れ率の高い銘柄はヤフー、 CMGI、ダブルクリック、eベイ。

ジャコブ氏は、自らの投資戦略について、3-5年後の収益見通しを基準にし たものであると説明。この見通しは、投資対象となる企業の経費や経営方針、経営 陣の能力などを基準にしたものだとして、「企業の財務諸表を静止画として捉えて も分かることは少ない」と指摘する。

一方、ジャコブ氏はベテラン投資家がインターネット株のリスクを警戒してい ることを理解することはできるとの見方も示し、「現在、多くのインターネット企 業の株価が長期的な成功を織り込んだものとなっているが、すべての企業がそうな らないことは明白だ」と言う。

原題:Veteran Investors Steer Clear of Internet Boom: Flow of Funds 記者:ボストン Tim Quinson ほか 翻訳:東京 柴田 広基 Hiroki Shibata (03) 3201-8867 MH

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