Updated: Tokyo  2014/11/27 16:53  |  New York  2014/11/27 02:53  |  London  2014/11/27 07:53
 

東電:1800ミリシーベルト検出、「4時間で死」も-福島第一汚染水漏れ

Share Google チェック

  9月2日(ブルームバーグ):福島第一原子力発電所の汚染水漏れ事故で、東京電力はタンク周辺から最大で毎時1800ミリシーベルトという高線量の放射線が観測されたと発表した。9日間前の測定から線量が急増していた。

東京電力 が8月31日に発表した資料によると、前回の測定(同月22日)から放射線の急増が確認されたのはH3エリアにあるタンク2基。4号タンク底部の継ぎ目付近から毎時約1800ミリシーベルト(前回の18倍)、10号タンクの同箇所からは約220ミリシーベルト(同3.1倍)が観測された。

近畿大学の伊藤哲夫教授(放射線生物学)は、毎時1800ミリシーベルトという水準について、「4時間浴び続ければ死というものしかなく、手当てしなければ、30日以内に100%の方が亡くなる」と述べ、非常に高いレベルだとの認識を示した。

福島第一原発ではこのほかにH5エリアで約230ミリシーベルト、H4エリアで約70ミリシーベルトが検出された。中でもH5エリアでは、タンク間をつなぐ配管から90秒に1滴のペースで、汚染水が滴り落ちるのを確認したという。

汚染水漏えい

東電によると、タンクの水位に目立った変化はなく、堰外への漏えいはないとしている。しかし、伊藤教授は汚染水を貯蔵するタンクの構造に問題があり、「すごく心配だ」と話す。漏えいの起きたタンクは鋼板の板をボルトで留め、接合部はパッキンで埋めた「フランジ型」と呼ばれる円筒型のタンク。

同教授は、「本来ならば溶接して非常に長く持つタンクを作るのが当然だが、汚染水がどんどん溜まるということで、急いでボルト締めのタンクを沢山作った」と指摘。寒暖で膨張したり収縮するため、シール部分が長期間もたないという欠点があり、「次から次へと漏えいしている」と分析する。

同教授は、丈夫な溶接型タンクに取り替えていく必要があり、東電に任せるのではなく、「金銭的、経済的に保証できる国が率先して指導すべき」だとの見解を示した。

東電は8月20日、福島第一で汚染水を貯めていた地上タンクから300トン漏えいしたと発表していた。汚染水漏れは過去4回発生しており、今回は量が最大。原子力規制委員会は汚染水流出について、国際原子力・放射線事象評価尺度(INES)の「レベル3」(重大な異常事象)に該当するとした。

経営への影響

汚染水問題の深刻化は東電の経営にも響く可能性がある。汚染水漏れについて、エネルギー・コンサルタントであるトム・オサリバン氏は、「福島にとって非常に深刻な問題であるだけでなく、柏崎刈羽の再稼働に影響を与える可能性がある」と指摘している。

記事に関する記者への問い合わせ先:東京 黄恂恂 xhuang66@bloomberg.net;東京 安 真理子 myasu@bloomberg.net

記事についてのエディターへの問い合わせ先: Michael Tighe mtighe4@bloomberg.net;大久保義人 yokubo1@bloomberg.net

更新日時: 2013/09/02 00:01 JST

 
 
 
最新のマーケット情報を携帯でご覧いただけます。ぜひご利用ください。