Updated: Tokyo  2013/05/25 14:23  |  New York  2013/05/25 01:23  |  London  2013/05/25 06:23
 

トヨタ:今期営業益5年ぶり1兆円へ-円高で利益率回復は競合に遅れ

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5月9日(ブルームバーグ):自動車メーカー国内最大のトヨタ自動車は、自動車販売の回復を受けて今期(2013年3月期)営業利益が1兆円との見通しを示した。国内生産比率が高いトヨタは今期中、現水準の円高が続くとみており、リーマンショック前の営業最高益の時と比べ、利益率の回復は日産自動車ホンダ に遅れを取っている。

トヨタの9日の発表資料によると、今期の営業利益は前期比2.8倍の1兆円としたほか、純利益は同2.7倍の7600億円、売上高は同18%増の22兆円と予想した。前期(12年3月期)の東日本大震災やタイ洪水の影響がなくなるほか、新型車投入の効果もあり、すべての主要地域で自動車販売が増加して業績拡大に寄与する。

ダイハツ工業日野自動車 を含む今期のグループ世界販売は前期比18%増の870万台を計画。このうち、国内は同6.2%増の220万台、北米が26%増の235万台、欧州は7.8%増の86万台、アジアが34%増の178万台などとしている。

クレディ・スイス証券の塩原邦彦アナリストは、トヨタの今期業績予想について「全体的な印象はポジティブ」と電話インタビューに英語で話した。870万台の販売目標については、クレディ・スイスの事前予想を15万台上回るもので、「非常に高い数字であることは間違いない」と評価した。

トヨタは今期、販売の順調な伸びを見込む一方、円高水準については対ドル80円(前期79円)、対ユーロ105円(同109円)と依然として厳しい見通しを示した。主要な競合メーカーと比べて国内生産比率が高いため、収益の足かせとなる可能性がある。

東京本社で会見した小澤哲副社長は、輸出の増加などに伴って為替感応度が前期の1ドル=320億円からさらに上昇し、330億円から350億円の間ぐらいになるとの見通しを示した。

トヨタは08年3月期に営業利益2兆2704億円と過去最高を記録したが、金融危機後の消費低迷のあおりを受け翌期は営業赤字に転落。その後も利益水準は低迷した。1兆円の大台を回復すれば5年ぶりとなるが、利益率の回復ではライバルの日産自やホンダに遅れを取っている。

営業利益率を比較すると、トヨタは08年3月期に8.6%で、日産自やホンダを上回っていた。しかし、前期の1.9%、今期予想の4.5%はいずれもホンダのそれを下回る。11日に決算発表予定の日産自は前期予想の営業利益率が5.4%だった。

トヨタの豊田章男社長は東京本社で会見し、国内生産について「日本のものづくりを守っていく気持ちに変わりはない」と強調し、ものづくりの現場力を維持し、成長させていくには国内300万台程度の生産規模が必要との考えをあらためて示した。小澤副社長は「円高になってほしくないと思っている」と述べ、「為替に対しては政府・日銀に対してしっかりした対応をとってほしいと常に思っている」と語った。

富国生命投資顧問の桜井祐記社長は、国内生産維持にこだわるトヨタの姿勢について「今の日本の状況を考えると、世界で競争していくためには海外生産により拍車をかけなければいけない」と指摘。トヨタの取り組みは「ホンダや日産自に対して、周回遅れで進んでいると理解している」との認識を示し、国内生産を守るという看板は下ろす時期にきているのではないかと話した。

トヨタの株価は9日終値で、前日と変わらずの3145円。年初来では23%の上昇となっている。

記事についての記者への問い合わせ先:大阪 堀江政嗣 Masatsugu Horie mhorie3@bloomberg.net東京 萩原ゆき Yuki Hagiwara yhagiwara1@bloomberg.net東京 向井安奈 Anna Mukai+81-3-3201-2083 amukai1@bloomberg.net

記事に関するエディターへの問い合わせ先:東京 大久保義人 Yoshito Okubo + 813-3201-3651yokubo1@bloomberg.net東京 Young-Sam Cho+81-3-3201-3882 ycho2@bloomberg.net

更新日時: 2012/05/09 20:38 JST

 
 
 
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