日本株は3日ぶり反発、米中の景況感改善や為替安定好感
5月2日(ブルームバーグ):東京株式相場は3営業日ぶりに反発した。米供給管理協会(ISM )製造業総合景況指数や中国製造業購買担当者指数(PMI)の改善、為替の落ち着きが好感され、ファナックなど輸出関連株の一角が上昇。海外商品市況高の材料も加わり、商社や石油など資源関連株も高い。
TOPIX の終値は前日比3.38ポイント(0.4%)高の792.87、日経平均株価 は29円30銭(0.3%)高の9380円25銭。
大和住銀投信投資顧問株式運用部の岩間星二ファンドマネジャーは、「米景気指標は予想を下回る傾向があったが、ISMが上回ったことはひと安心。中国経済は回復に力強さはないが、ボトムを付けた印象がある」と指摘した。日本株は、株価純資産倍率(PBR)から判断し、「やや割安」と言う。
ISMが1日に発表した4月の製造業総合景況指数は54.8と、前月の53.4から上昇し、ブルームバーグがまとめたエコノミスト予想の中央値53も上回った。項目別では、生産が前月の58.3から61、新規受注が54.5から58.2、雇用が56.1から57.3にそれぞれ上昇。「新規受注の伸びの大きさは、数カ月先の景気は良好と判断して良いことを示している」と、岡三証券投資戦略部の石黒英之日本株情報グループ長は話していた。
また、英HSBCホールディングスとマークイット・エコノミクスが2日に発表した4月の中国製造業購買担当者指数(PMI)改定値は49.3と、先月23日に発表された速報値の49.1から上昇。3月は48.3だった。
午後堅調さ増す、市況関連高いきょうの日本株は、午前は小幅上昇にとどまっていたが、中国PMIの発表後に中国・上海総合指数 が一段高になると、午後中盤は先物主導でじり高展開。TOPIX、日経平均ともにきょうの高値を付ける場面があった。また、米景気懸念の後退から為替が1ドル=80円台前半で落ち着きを見せたことも支援材料。1日時点の東証1部のPBRは0.99倍と解散価値を下回っており、バリュエーション面からの割安感も堅調な値動きの一因だった。
業種別で上げが目立ったのは市況関連。米景況感の改善を受け、きのうのニューヨーク原油先物が1.2%高の1バレル=106.16ドルと、終値で3月27日以来の高値を付けた。4月の米自動車販売で需要見通しが改善した影響もあり、銅先物も0.4%高と6日続伸。市況高が業績に好影響を及ぼすとして、東証1部33業種の上昇率上位には1位の石油・石炭製品をはじめ、鉱業や卸売も並んだ。
このほか、保険は業種別上昇率2位。相場回復を受け1-3月に有価証券評価の戻り入れ益が発生したMS&ADインシュアランスグループホールディングス が高く、前週末に前期業績を上方修正しているT&Dホールディングス も上昇。
売買代金は3カ月半ぶりの低水準もっとも、東証1部売買代金 は1月17日以来、3カ月半ぶりの低水準で、株価指数も終了にかけて伸び悩んだ。あすからの日本の4連休期間中にはスペインの国債入札や米雇用統計、仏大統領選挙やギリシャの総選挙など重要イベントを多数控え、様子見ムードも強かった。
東洋証券の大塚竜太情報部長は、「連休の谷間で市場参加者が少ない上、今晩以降に欧州債務問題にかかわるイベントが多いことで結果を見極めたい」と指摘。欧州の選挙結果次第では「改革に対する時間軸が変更される懸念がある」としている。
米格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスのトーマス・バーン氏は2日、日本銀行が2013年も1%のインフレのめどを達成することがなさそうであり、資産購入を増やしているとの見解を明らかにした。同氏は、民主党の小沢一郎元代表の税制議論での役割が格付けに影響を与える可能性がある、との認識も示した。
電力は終日軟調33業種の下落率上位は電気・ガス、ゴム製品、ガラス・土石製品、陸運など。電力株については、訪米中の野田佳彦首相が関西電力大飯原発の再稼働問題に関し、地元の理解が得られなければ今夏の原発稼働がゼロになる可能性があるとの認識を示した、と産経新聞電子版が2日に報道。電力供給不足の可能性を懸念する売りで終日軟調だった。
東証1部の売買高は概算で13億2658万株、売買代金は同9225億円。値上がり銘柄数は1075、値下がりは431。
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更新日時: 2012/05/02 15:36 JST