米国債:10年債利回りが下げ縮める、一時1.88%まで低下
4月27日(ブルームバーグ):米国債市場では、10年債利回りが一時付けていた12週ぶり低水準から下げを縮める展開。欧州債務危機の悪化懸念から相場は上昇していたが、1-3月(第1四半期)の米国内総生産(GDP)統計を手掛かりに上げ幅を縮小した。
米連邦準備制度理事会(FRB)のエコノミストが開発した金融モデルに基づくタームプレミアム(期間に伴う上乗せ利回り)は、米国債がここ7週間で最も割高な水準付近となっていることを示している。米パシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMCO)のモハメド・エラリアン最高経営責任者(CEO)は、GDPの伸びが市場予想に届かなかったことから、金融当局による景気刺激策は依然として選択肢だとの見方を示した。その上で、実施の差し迫った必要性はないとも述べた。
みずほセキュリティーズUSAの米国債トレーディング責任者、ジェームズ・コンビアス氏(ニューヨーク在勤)は「この水準では米国債への強い買い意欲は湧かない」とし、「利回りをもっと押し下げるには、新たな材料が必要だ。現在、十分低い水準にある」と続けた。
ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間午後4時31分現在、10年債利回り は前日比1ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の1.93%。一時1.88%と、2月3日以来の低水準を付けた。同年債(表面利率2%、2022年2月償還)価格は1/32上げて100 19/32。10年債利回りは20日に1.99%を付けて以降、6bp下げている。
2年債利回りは一時0.25%と、2月10日以来の低水準を付けた。また30年債利回りは3.06%に下げた。
CRTキャピタル・グループの米国債戦略責任者、デービッド・エーダー氏は「価格は上向いてきているが、追随買いに勢いがない。これは市場が飽きつつあることを示唆している」と述べた。
タームプレミアムタームプレミアムはマイナス0.66%を付けた。4月23日にはマイナス0.67%と、終値ベースでは3月6日以降で最も割高な水準を付けていた。マイナスのタームプレミアムは投資家が適正水準を下回る利回りでも積極的に受け入れていることを意味する。
10年債は週間ベースでは6週連続高と、昨年6月以来の長期上昇局面。欧州債務危機の深刻化懸念が背景にある。バンク・オブ・アメリカ(BOA)メリルリンチの指数によれば、米国債のリターンは3月31日以降、プラス1.4%となっている。一方、S&P500種株価指数の同期間のリターン (配当の再投資を含む)はマイナス2.7%。
2%未満米国みずほ証券のチーフエコノミスト、スティーブン・リチュート氏(ニューヨーク在勤)は「2%を下回る利回りが続くような材料が欧州から出てくる限り、2%未満の水準は続く」とし、「米国の経済指標でこの状況がひっくり返るようなことはないと思う」と続けた。
米商務省が27日に発表した第1四半期の実質GDP(季節調整済み、年率)速報値は前期比2.2%増だった。ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミストの予想中央値は2.5%増だった。
PIMCOのエラリアンCEOは、「成長減速トレンドが続いた場合は、金融当局は再び市場と米経済を支えようと措置を講じるだろう」とした上で、「現在は、その差し迫った必要性はないようだ」と付け加えた。
原題:Treasury 10-Year Yield Rises From 12-Week Low as U.S.Expands(抜粋)
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更新日時: 2012/04/28 06:50 JST