Updated: Tokyo  2013/05/26 15:35  |  New York  2013/05/26 02:35  |  London  2013/05/26 07:35
 

日銀:長期国債10兆円増、年限3年に拡大-「物価遠からず1%」 (3)

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  4月27日(ブルームバーグ):日本銀行は27日開いた金融政策決定会合で、資産買い入れ等基金の長期国債購入を10兆円増額し、対象国債の残存期間を「1-2年」から「1-3年」に拡大することを決定した。株価指数連動型上場投資信託(ETF)も2000億円、不動産上場投信(J-REIT)は100億円増額する。政策決定は全員一致。

日銀の追加緩和は2月14日の決定会合以来。日銀は会合終了後の公表文で、消費者物価指数(生鮮食品を除いたコアCPI)前年比は経済・物価情勢の展望(展望リポート)の見通し期間(2012-13年度)後半にかけて「0%台後半となり、その後、当面の『中長期的な物価安定のめど』である1%に遠からず達する可能性が高い」としている。

日銀は同基金の金融資産買い入れを30兆円から40兆円に増額する一方、固定金利方式の共通担保オペは応札額が提示額に達しないケースが発生している状況を受けて35兆円から30兆円に減額する。今年末時点の基金の規模は従来どおり65兆円とし、70兆円への増額は来年6月末をめどに完了する。買い入れ対象の社債の残存期間も1-3年に拡大する。

日銀は2月の会合で、CPI前年比2%以下のプラス、当面1%を「中長期的な物価安定のめど」と設定。1%上昇を見通せるまで強力に金融緩和を推進すると表明した。市場では午後公表される展望リポートでコアCPI見通しが1%に届かないとして、日銀が今会合で追加緩和に踏み切るとみられていた。ブルームバーグが有力日銀ウオッチャー14人を対象に行った事前調査でも全員が追加緩和を予想していた。

持ち直しの動きが明確に

日銀は公表文で日本経済は「なお横ばい圏内にあるが、前向きの経済活動に広がりがみられるなど、持ち直しに向かう動きが明確になりつつある」と指摘。先行きも「新興国・資源国にけん引される形で海外経済の成長率が再び高まり、また、震災復興関連の需要が徐々に強まっていくにつれて、緩やかな回復経路に復していく」としている。

日銀は「デフレからの脱却には、急速な高齢化のもとでのすう勢的な成長率の低下という長期的・構造的な課題への取り組みが不可欠である」と言明。「強力な金融緩和の推進に当たり、日銀は金融面での不均衡の蓄積を含めたリスク要因を点検し、経済の持続的な成長を確保する観点から問題が生じていないかどうかを確認していく」としている。

みずほ証券の上野泰也チーフマーケットエコノミストは「今回の追加緩和が実体経済に及ぼす直接の効果は、きわめて乏しいだろう」と指摘。「日銀の緩和が今回で打ち止めになるというような雰囲気はまったくない」とした上で、「むしろ、『4月の次はいつか』という点に、市場の関心は徐々に移っていく」としている。

国債買い入れの増額に懸念の声も

一方、日銀が国債の購入を増やし続けていることに対し、懸念の声も出ている。政府によって日銀審議委員候補に提示されながら、野党の反対から参院で否決されたBNPパリバ証券の河野龍太郎チーフエコノミストは「大量の国債をあらゆる金融部門が抱え込んでいることを考えれば、いったん巻き戻しが始まれば、結局、金融システムの安定は大きく損なわれることになる」という。

日銀は物価上昇1%を目指して強力に緩和を推進する一方で、金融面の不均衡の蓄積などリスクを点検し問題が生じてないことを、その条件としている。しかし、河野氏は「日銀の金融緩和は当座の国債市場の安定に寄与しているが、公的債務の膨張がこのまま続けば、いずれ持続可能性に対する懸念が広がり長期金利が跳ね上がる」と指摘。国債市場で「金融的不均衡は着実に蓄積されている」としている。

東京外国為替市場では、金融政策決定会合の結果発表後、円買いが先行したが、その後円売りが優勢となった。午後2時11分現在は1ドル=80円80銭前後。

白川方明総裁は午後3時半に定例記者会見を行う。議事要旨は5月28日に公表される。

金融政策決定会合、金融経済月報などの予定は以下の通り。


 会合開催       総裁会見 金融経済月報  議事要旨
5月22、23日   5月23日     5月24日    6月20日
6月14、15日   6月15日     6月18日    7月18日
7月11、12日  7月12日   7月13日  8月14日
8月8、9日  8月9日   8月10日  9月24日
9月18、19日  9月19日   9月20日    10月11日
10月4、5日   10月5日     10月9日    11月2日
10月30日       10月30日        -      11月26日
11月19、20日   11月20日     11月21日    12月26日
12月19、20日   12月20日     12月21日     未定

  総裁会見は午後3時半。金融経済月報は午後2時、経済・物価情勢の展望(展望リポート)は10月30日。議事要旨は午前8時50分。

記事についてのエディターへの問い合わせ先:Paul Panckhurst ppanckhurst@bloomberg.net;大久保義人 yokubo1@bloomberg.net

更新日時: 2012/04/27 14:16 JST

 
 
 
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