野村HD:1-3月純利益86%増の221億円-トレーディングけん引(3)
4月27日(ブルームバーグ):国内証券最大手の野村ホールディングス の1-3月(第4四半期)連結決算(米会計基準)は、純利益が前年同期比86%増の221億円となった。債券などトレーディング収益の好調に加え、保有株式の評価改善などが寄与した。通期純利益は同60%減の116億円だった。年間配当は8円から6円に減配した。
27日東証で開示した。1-3月の収益合計は前年同期比55%増の5654億円。トレーディング収益は44%増の989億円と伸びた。委託・投信募集手数料が13%減の904億円、アセットマネジメント業務手数料が8.3%減の351億円、投資銀行業務手数料は47%減の148億円、投資持分証券関連損益は28億円の赤字から99億円の黒字に改善した。
海外拠点の税引き前損益は、米州が14億円の黒字(前年同期は41億円の黒字)、欧州が233億円の赤字(同101億円の赤字)、アジア・オセアニアが26億円の赤字(同37億円の赤字)で合計の赤字額は246億円(同97億円の赤字)に上った。
野村の柴田拓美グループCOO(最高執行責任者)は27日夜の電話会議で、前期の減配について「規制環境は今後、厳しくなることはあっても緩むことはないほか、欧州市場の不透明感が続いていることなどから決めた」と理由を説明した。ただ、資本政策としては「増資しなければならないとは全く考えていない」などと述べた。
ホールセール回復に関心同日の会見で中川順子執行役兼財務統括責任者(CFO)は投資銀行業務の低迷について、「大きな案件がなく、極めて低調な資金調達環境だったことが影響した」と指摘。コストは「下期にかけてしっかり下がる」とし、特に赤字が拡大した欧州地域でも「黒字化を目指す体質になってきている」と述べた。
2四半期連続で増益は08年のリーマン・ブラザースの欧州、アジア部門買収以降で初めて。年間コスト12億ドル削減に着手し、海外部門の赤字体質からの脱却など収益構造の改善を図っている。国内では持ち株会社と野村証券の経営トップを分離して営業部門の強化を進めていく体制とした。
東海東京調査センターの摩嶋竜生アナリストは、野村の収益力について「投資銀行業務で低迷が続き、依然として閉塞感がある」と指摘。こうした中、経営陣を分離により「国内が手薄だったトップセールス体制が相当強化される」とみており、ホールセールでの収益の巻き返しに注目している。
ブルームバーグ・データによると1-3月の野村HDのグローバルベースでの引き受けランキングは、株式関連が19件・29億2500万ドルを扱い10位、債券関連が26位、M&Aは8位だった。国内では株式関連が16件・1750億円で1位、債券関連が74件・6830億円で2位、M&Aでは34件・6917億円を獲得して1位だった。
東京証券取引所によると、1-3月の1日当たりの株式売買代金(第1部、2部、マザーズ合計)は約1兆4057億円と前年同期に比べ25%減少した。同期間の日経平均株価は19.3%上昇した。
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更新日時: 2012/04/27 19:52 JST