円売り先行、リスク回避緩和で一時全面安-日米金融政策見極めへ
4月25日(ブルームバーグ):東京外国為替市場では円売りが先行し、一時、主要通貨に対して全面安となった。堅調な株価を背景にリスク回避の緩和に伴う円売り圧力が継続。日本銀行の追加金融緩和観測も引き続き円の重しとなったが、米連邦公開市場委員会(FOMC)、日銀金融政策決定会合と注目イベントを控えて、一方的に持ち高を傾けづらく、午後にかけては円を買い戻す動きも見られた。
ドル・円相場は一時、1ドル=81円56銭と2営業日ぶりの水準までドル買い・円売りが進行。その後は円が下げ渋り、前日のニューヨーク市場午後遅くの水準(81円32銭)付近まで値を戻す場面があった。
三井住友銀行市場営業統括部の山下えつ子チーフ・エコノミストは、FOMCでは「特段サプライズはない」とみており、FOMC通過後は「すぐに日銀会合で何か緩和的な追加策が出るだろうという予想で少し円安に動いていく展開」を予想。ただ、日銀の決定も資産買い入れ等基金の増額など「言われているような具体策のどこかに落ち着くとみられ、そうであれば、結果を見てあらためて動くということもあまりないだろう」と語った。
ユーロ・円相場は一時、1ユーロ=107円65銭と2営業日ぶりの円安値を記録。その後、107円前半まで値を戻したが、欧州市場に向けては再び107円後半へ値を切り上げている。
一方、ユーロ・ドル相場は1ユーロ=1.3200ドル前後でもみ合っていたが、午後にはユーロ買いが優勢となり、一時1.3218ドルまで値を切り上げた。
FOMCFOMCはワシントン時間の25日午後零時半(日本時間26日午前1時半)前後に声明を発表する。その後、同2時に金利、成長、インフレ、失業に関する予想を公表。同2時15分からバーナンキ議長が記者会見を行う。
エコノミストらの予想では、FOMC声明は少なくとも2014年遅くまで低金利を維持する方針を示す見通し。三菱東京UFJ銀行金融市場部の内田稔シニアアナリストは、「今のところバーナンキ議長などが言っていた通りで、米経済はある程度改善はしているがそれほどどんどん良くなるわけではないし、失業率も緩やかにしか下がらない。そうなると、声明は従来通りやや慎重なトーンを維持して、大きな文言の変更はないだろう」と話した。
日銀政策一方、ブルームバーグが有力日銀ウオッチャー14人を対象にした調査では、全員が27日の日銀会合での追加緩和を予想した。日銀は2月14日の会合で、消費者物価指数(CPI)前年比1%上昇が見通せるまで強力に金融緩和を推進すると表明。今会合後に示す経済・物価情勢の展望(展望リポート)で2012、13年度のコアCPIの見通しが1%に届かないことから、景気と物価を後押しするため、資産買い入れ等基金の増額による追加緩和に踏み切るとの見方が強い。
三菱東京UFJ銀行の内田氏は、市場には日銀の追加緩和に加え、結果発表後に円高に振れるシナリオすら織り込まれていると指摘。「あとは買い入れ対象国債の残存年限延長などいろいろあるが、いずれにしろ日銀は緩和的姿勢でそこは維持するはずなので、発表内容によって多少上下に行くものの、全体としてみればドル・円の下支えだということで整理している」と話した。
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更新日時: 2012/04/25 16:33 JST