UBS会長:CEOの賞与評価は会社の評判回復の進展も対象
4月23日(ブルームバーグ):スイスの銀行UBS のカスパー・フィリガー会長は、セルジオ・エルモッティ最高経営責任者(CEO)のボーナスを決定する際の評価要素として、同行の評判回復の進展状況も基準に入れる考えを示した。
フィリガー会長は18日、ウィーンでのインタビューで「UBSの戦略を長期的に遂行する上で必要なことに基づいてCEOを評価しようという考えから、このアイデアに至った」と説明。「評価要素は全部で9つあり、一部は質的なものとなる」とした上で、「会社の評判もそのうちの一つで、全体における重要性は9分の1を超える」と続けた。
さらに、UBSはエルモッティCEOの実績を利益のみでは評価せず、自己資本比率引き上げやリスク加重資産削減の目標も評価対象に含めると説明。また顧客および社員の満足度も対象になると付け加えた。フィリガー会長は、報酬委員会とともにCEOの報酬に関して提案を行う。
エルモッティCEOの前任者であるオズワルド・グルーベル氏は昨年9月、投資銀行部門での不正トレーディングによる巨額損失の発覚を受けて辞任。同行は2008年には破綻の瀬戸際に陥り、また富裕層の顧客に関する情報を米当局に引き渡す異例の措置をも余儀なくされ、グルーベル氏(68)とフィリガー会長(71)は評判回復に努めてきた。
米JPモルガン・チェースやドイツ銀行 など世界の大手銀行の多くが収入減に伴い報酬を抑制しているが、なかでもUBSは思い切った報酬削減に踏み切った。同行は11年、投資銀行部門の損失が響き純利益 が45%減少したことを受け、ボーナス総額を前年比で40%削減した。
厳しい株主の目経営幹部の報酬について株主の目は厳しさを増している。米銀シティグループの株主は今月の年次総会で幹部報酬プランを否決。報酬プランをめぐっては、ビクラム・パンディットCEOが労せず高額報酬を得るとの批判が集まっていた。英銀バークレイズのロバート・ダイアモンドCEOも報酬をめぐる株主の反対に遭い、収益の面で目標を達成できなければ、11年の報酬総額の約11%を失うことになる。
UBSのフィリガー会長は5月3日の年次株主総会で退任し、後任にはドイツ連邦銀行(中央銀行)前総裁のアクセル・ウェーバー氏が就任する。
エルモッティCEO(51)は昨年4月に入行。グルーベル氏の辞任に伴いCEO職を引き継いだ。UBSが先月公表した11年の年次報告書によると、同CEOの昨年の報酬は635万スイス・フラン(約5億6400万円)。これには基本給139万フランも含まれる。
UBSによると、エルモッティCEOのボーナス460万フランの約88%は支払いが数年繰り延べられる。グルーベル氏はCEOを務めた3年間、ボーナスを毎年辞退していた。
原題:UBS Chairman Says Bank’s Reputation Will Play Role inCEO’s Pay(抜粋)
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更新日時: 2012/04/24 12:28 JST