米国債:反発、欧州危機の悪化を警戒-中国の成長鈍化も懸念
4月13日(ブルームバーグ):米国債相場は反発。10年債利回りは2%を割り込んだ。スペインの銀行が前月、欧州中央銀行(ECB)からの借り入れを大幅に増やしたことが分かり、欧州ソブリン債危機が悪化しているとの観測が広がった。
10年債は週間ベースで4週連続高。昨年8月以来最長の上昇局面となった。中国の国内総生産(GDP)は市場予想を下回る伸びにとどまった。これを受け世界の経済成長が鈍化しているとの見方が強まり、米国債の買いが膨らんだ。ニューヨーク連銀は景気刺激策の一環として18億ドル相当の国債購入を実施した。
キャンター・フィッツジェラルドの金利ストラテジスト、ジャスティン・レデラー氏(ニューヨーク在勤)は「欧州が困難から抜け出すまでの道のりは長い」と指摘。「この日はリスク回避が目立った。欧州情勢は米国市場に影響をもたらし、経済統計や景気拡大の中身にも影響するだろう」と述べた。
ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによると、ニューヨーク時間午後5時1分現在、10年債利回りは前日比7ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の1.98%。同年債(表面利率2%、2022年2月償還)価格は19/32上昇して100 5/32となっている。30年債利回りは8bp低下して3.13%。
利回り低下10年債利回りは今週7bp低下。ブルームバーグのデータによれば、4週連続高となるのは昨年8月19日終了の週以来。同年債利回りは3月16日終了週以降、30bp低下した。
米労働省が13日発表した3月の消費者物価指数(CPI、季節調整済み)は前月比0.3%上昇し、エコノミストの予想中央値と一致。統計発表後も米国債相場は堅調を維持した。食品とエネルギーを除いたコア指数は前月比0.2%上昇。CPI総合指数のコア指数は前年比で2.3%上昇した。2月は2.2%上昇していた。
10年債と同年限のインフレ連動債(TIPS)の利回り格差(ブレークイーブンレート)は2.27ポイント。ブレークイーブンレートは国債償還までのインフレ率の見通しを示す。過去10年間の平均は2.14ポイント。
クレディ・スイス・グループの金利ストラテジスト、エリック・バン・ノストランド氏は顧客向けリポートで、「当社エコノミストは、今後数カ月間のCPIは緩やかな上昇をたどると予想している」と記述した。
実質利回り消費者物価上昇率を差し引いた米10年債の実質利回りはマイナス0.7ポイント。過去20年間の平均はプラス2.6ポイント。2009年8月には過去最高の5.9ポイントに達した。
ニューヨーク連銀は償還期限が2036年2月から2041年8月までの米国債を購入した。同連銀がウェブサイトで発表した。米連邦準備制度は借り入れコスト抑制のため、保有する4000億ドル相当の比較的期限の短い米国債を売却し、より長期の国債を同額購入する措置をとっている。
この日のクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)市場では、スペイン国債の保証コストが過去最高を更新した。ラホイ首相は同国がユーロ圏で4番目の救済国となるのを阻止しようと対応に苦慮している。
CMAのデータによると、スペイン国債のCDSスプレッドは498bpと、終値ベースでこれまで最高だった493bpを上回った。
三菱UFJ証券USAのシニア米国債トレーダー、トーマス・ロス氏(ニューヨーク在勤)は、「欧州が再び主要な材料と見なされている」とし、「スペインの銀行はECBから予想以上の借り入れを行っていた」と指摘した。
原題:Treasuries Advance on European Debt Crisis, China GDPSlowdown(抜粋)
記事に関する記者への問い合わせ先:ニューヨーク Susanne Walker swalker33@bloomberg.net
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更新日時: 2012/04/14 06:55 JST