【個別銘柄】大手金融堅調、好業績のFリテイリ急騰、ソニー沈む
4月13日(ブルームバーグ):きょうの日本株市場で、価格変動材料の出た銘柄の終値は以下の通り。
金融株:三菱UFJフィナンシャル・グループ (8306)が前日比3.6%高の402円、東京海上ホールディングス (8766)が2%高の2084円、野村ホールディングス (8604)が3.2%高の354円、第一生命保険 (8750)が2.9%高の10万5400円など。米連邦準備制度理事会(FRB)のイエレン副議長とニューヨーク連銀のダドリー総裁は、2014年後半まで政策金利を低水準で維持する方針を支持。また、イタリア政府がきのう実施した国債入札では、目標上限に近い落札総額となり、この日のイタリア国債利回りは低下した。流動性相場の継続期待や欧州債務不安の緩和から、金融株に対する買い安心感が広がった。
ファーストリテイリング (9983):8.6%高の1万8970円と2011年3月以来の上昇率。国内ユニクロ事業が冬季に好調だったなどとして、2012年8月期の連結純利益予想を従来に比べ16%増額し、前期比50%増の815億円になるとの見通しを12日発表した。修正値は、ブルームバーグがまとめたアナリスト22人の事前予想平均725億円を上回った。また、期末配当予想も15円増配し1株当たり130円とした。ゴールドマン・サックス証券は13日、中国では衣料価格バブル調整が顕在化すれば、優位性は一層高まる可能性と指摘し、目標株価を2万円から2万2000円に引き上げた。
ソニー (6758):5.5%安の1444円。平井一夫新社長が12日、不採算事業整理やエレクトロニクス事業の収益改善や医療など新分野開拓などを通じて、15年3月期に売上高8兆5000億円、営業利益率5%以上を目指すとする経営方針を発表した。ただ、野村証券は、現状ではソニーならではの製品展開は不透明で、人員削減や構造改革費用の規模感も十分という印象ではない、との見方を示しており、具体的な対応策の乏しさに失望した売りが優勢だった。
日立製作所 (6501):1.2%高の522円。野村証券は12日、目標株価を550円から650円に引き上げた。情報通信システムやオートモティブ事業などの回復が順調に進んだと見られ、12年3月期は会社計画を達成できたと推定。13年3月期も営業利益率は会社計画の5%超を達成できると予想した。また、社会イノベーション事業に注力する戦略は正しいと評価でき、コア銘柄としての位置づけは不変との見方を示した。
任天堂 (7974):2.1%安の1万1590円。米国の3月のビデオゲーム売上高は前年同月比25%減の11億ドルだった、と調査会社のNPDが12日発表。東海東京証券は、スマートフォン向けゲームとの争いがある中、ゲーム機専用メーカーの状況は厳しいとの見方を示しており、足元の経営環境の厳しさを警戒した売りが入った。
イオンディライト (9787):8.3%高の1836円。昨年5月に連結子会社化したエイ・ジー・サービスの寄与に加え、震災後に臨時警備や建物の復旧・復興工事の需要を取り込み、12年2月期の連結純利益が前の期比6.4%増の69億1200万円だったと12日に発表。13年2月期は前期比26%増の87億円を見込んだ。年間配当予想も1株当たり6円増配の46円としており、堅調な増益基調と株主還元姿勢を好感した買いが膨らんだ。
ヤマダ電機 (9831):2.4%高の5140円。ドイツ証券は12日、家電量販店の事業環境は厳しいが、同社の競争優位性の発揮は続いており、経常利益は12年3月期が1125億円、13年3月期が953億円とリーマンショック後の利益を大きく上回る水準を確保すると予想。過度の業績悪化を織り込んだ現状株価は割安とし、投資判断「買い」を継続した。
アマダ (6113):4.6%高の566円。主力の金属加工機や工作機械が国内外で伸びることから、13年3月期の連結営業利益が210億円前後と前期推定からほぼ倍増しそうだ、と13日付の日経新聞朝刊が報じた。ブルームバーグ・データによるアナリスト12人の予想平均は138億円で、好調な収益基調を好感した買いが膨らんだ。
東洋炭素 (5310):3.5%安の2914円。秋口以降、急拡大を続けてきた太陽電池市場が調整局面に入り、業績にブレーキがかかったとして、11年12月-12年2月期(第3四半期)の連結営業利益は前年同期比34%減だったと13日に発表。11年6-11月期(上期)の同46%増から大幅に収益が悪化しており、業績の先行きを懸念した売りが膨らんだ。
東和薬品 (4553):1.7%高の3850円。SMBC日興証券は12日、投資判断を「中立」から「アウトパフォーム」に、目標株価を4000円から4600円に引き上げた。想定より設備稼働が遅れていることで、当面の減価償却費が従来見通しを下回る公算が大きいと指摘。減価償却費のピークは13年3月期の第2四半期で、その後は売り上げ増に伴う利益回復が見込まれ、株式市場の注目もこの点に移る、と見ている。
良品計画 (7453):2.6%高の4300円。防寒需要や年末年始需要を中心に国内直営事業が下期に好調だったほか、アジア地域で衣服や雑貨が好調に推移し、12年2月期の連結営業利益は11%増の154億円だったと12日に発表。また、好調な市況環境が継続するアジア市場に加えて欧米事業でも積極的な出店を行うとして、13年2月期も前期比17%の営業増益を予想。良好な収益基調を受けて買いが入った。
太陽誘電 (6976):2.6%高の832円。クレディ・スイス証券は12日、今後の受注回復を想定すると株価純資産倍率(PBR)1倍割れには短期的な投資妙味があると指摘。また、今来期のコンデンサの売上高見通しをそれぞれ2%増額し、目標株価を800円から880円に引き上げた。
記事についての記者への問い合わせ先:東京 岩本正明 miwamoto4@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先:Nick Gentle ngentle2@bloomberg.net
更新日時: 2012/04/13 15:40 JST