Updated: Tokyo  2014/09/02 13:13  |  New York  2014/09/02 00:13  |  London  2014/09/02 05:13
 

富士フイルムHD:医療の利益率15%に-富山化学の新薬効果で10年後

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  5月26日(ブルームバーグ):富士フイルムホールディングス は、成長分野と位置付ける医療事業で10年後に15%程度の営業利益率を目指す方針だ。3月に子会社化した富山化学 工業が開発中のインフルエンザ薬などの新薬が本格的に収益に貢献すると見込んでいる。

古森重隆社長はブルームバーグ・テレビジョンのインタビューで、営業利益率は研究開発負担もあり20%を超える上位製薬会社には及ばないものの、「医療全体で15%はいくようにしたい」と語った。前期(2008年3月期)は医療を含むインフォメーション部門で12%、富山化学は3.5%だった。

富士フイルムは、創業事業の写真フィルムの連結売上高に占める割合が前期に3%まで低下。生産体制の再編や人員削減などの改革を進め、写真関連事業は4期連続の赤字。今後は医療や複合機、液晶材料、印刷、光学デバイスなどを成長の柱と位置付けている。

古森氏によると、大型薬開発には10年で1000億円の費用が必要とも言われ、売上高が前期270億円の富山化学には負担が重く、権利を途中で譲渡するケースもあった。古森氏は富士フイルムには「耐える力がある。資金力がある」と述べ、今後は最終製品化まで投資を継続し、収益に結び付けられると語った。技術面では、写真用フィルムで培った超微粒子化やそれを保護する技術が新薬にも役立つという。

JPモルガン証券の森山久史シニアアナリストは、富山化学は資金不足から知財の切り売りともみられる導出(開発や販売権の使用許諾の供与)を行ってきたが、「富士フイルムの資金が入ることで導出のタイミングをコントロールできるようになり、価値の最大化を狙える」とみている。古森氏のインタビューは16日に収録した。

「2、3年で新薬2つ、3つ」

富士フイルムの医療事業の前期売上高は「診断」「予防」分野を中心に2900億円。富山化学の収益への本格貢献は2010年以降となるが、10年後の18年ごろには「治療」も加えた3分野で1兆円の売り上げを見込み、うち富山化学は新薬の世界販売などで「3000億円程度は作りたい」という。

富山化学はインフルエンザ治療薬「T-705」やアルツハイマー病治療薬「T-817」などを開発中。古森氏は新薬候補の中から「2、3年で2つか3つぐらいは市場に出せるだろう」と述べた。医薬事業は「需要が大きく収益性も高い。技術、効能で勝負という世界で、価格競争ではない」と説明。「世界で困っている人の役に立つと思うと経営者として冥利(みょうり)に尽きる。社会に貢献することで収益は付いてくる」と述べた。

今後の合併・買収(M&A)については「うちに足りないものは何か、M&Aは絶えず考えている」という。新規事業も10年単位で考えれば「2つぐらいの新しい候補がある」と述べたが、具体的には言及しなかった。

富士フイルムホールディングスの23日の株価終値は前日比10円(0.3%)高の3780円。

記事についての記者への問い合わせ先:東京 林 純子 Junko Hayashi - juhayashi@bloomberg.net

小笹 俊一 Shunichi Ozasa sozasa@bloomberg.net

記事に関するエディターへの問い合わせ先:

大久保義人 Yoshito Okubo yokubo1@bloomberg.netソウル Young-Sam Cho ycho2@bloomberg.net4901 JT <Equity>

更新日時: 2008/05/26 08:50 JST

 
 
 
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