日本株は自動車、資源関連中心に小反発、米統計改善や商品高受ける
11月4日(ブルームバーグ):東京株式相場は小幅反発。米国で発表された供給管理協会(ISM)の製造業景況指数が予想以上に改善、米景気回復に対する懐疑的な見方が弱まり、トヨタ自動車など自動車株が買われた。原油や金など国際商品市況の上昇を好感し、非鉄金属や大手商社など資源関連株も高い。
一方、欧州を中心とした金融不安再燃への警戒感がくすぶり、銀行や証券株が売りに押され、相場全般の上値を抑えた。東京エレクトロンやアドバンテストなど半導体関連銘柄の一角も下落。3日の米国株市場で、業界サイクルの先行きを慎重に見た一部アナリストの投資判断引き下げを受け、半導体株が軒並み下落した流れを受けた。
日経平均株価の終値は2日と比べ41円36銭(0.4%)高の9844円31銭、TOPIXは同0.73ポイント(0.1%)高の881.27。
みずほ投信投資顧問の有村秀夫シニア・ファンドマネジャーは自動車株について、米国景気が持ち直し傾向にある中、長期化した米自動車販売の底入れも見られ始めたことで、打診的な買いが入ったと指摘。ただ、「部品関連株が総じてさえないところを見ると、本格的な回復を期待した買いではない」と見ていた。
米ISMが2日発表した10月の製造業景況指数は55.7と、前月の52.6から上昇し、市場予想中央値(53.0)も上回った。また、米自動車大手フォード・モーターが2日発表した7-9月期決算が予想外の黒字となったことなどもあり、米景気不安が後退、トヨタやホンダ、日産自動車、マツダなど自動車株に買いが優勢となった。
金先物は最高値、金融や半導体には懸念材料
ニューヨーク商業取引所での原油先物相場は3日までの2営業日で3.4%上昇し、1バレル=79.60ドルで終了。また、インド準備銀行(中央銀行)が国際通貨基金(IMF)から金200トンを購入したことを好感、金先物は史上最高値を更新した。収益へのプラス影響が見込まれるとして、新日鉱ホールディングスや新日本石油、住友金属鉱山、三菱マテリアル、三菱商事、丸紅など資源株も堅調。
一方、スイスの銀行最大手、UBSが3日発表した7-9月決算は4四半期連続の赤字となった。また、欧州連合(EU)の行政執行機関である欧州委員会は3日、金融機関の追加損失は総額で4000億ユーロ(約52兆7400億円)に達する可能性があるとの試算を公表。
欧州を中心とした金融システム不安の再燃が警戒され、日本の金融株も売りに押される銘柄が多かった。三菱UFJフィナンシャル・グループ、新生銀行、住友信託銀行、大和証券グループ本社など銀行、証券株の一部が安い。
このほか、3日の米国株市場では、モルガン・スタンレーが米半導体株の投資判断を「コーシャス(慎重)」に引き下げた。半導体需要回復のサイクルが最終局面に来たとの認識に基づく。インテル株は3日の取引で2.7%下落。米市場の動きが東京市場にも波及し、東エレクやアドテストのほか、ディスコ、SUMCOも軟調。みずほ投信の有村氏は、半導体株について「来春以降の受注動向に不透明感も強まりつつあり、投資には注意を要する局面」との認識を示した。
狭い値幅で薄商い、FOMC控え
日経平均の高値と安値の差が77円と、小動きに終始した。東洋証券情報部の檜和田浩昭ストラテジストによれば、米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果発表を米国時間4日に控え、投資家は売り買いとも見送り姿勢。3日にオーストラリアの中央銀行が2カ月連続で利上げを実施したこともあり、「FOMCで出口戦略に向けて声明文がどう変わるかに意識が向かいやすくなっている」という。
日興コーディアル証券エクイティ部の西広市部長は、日経平均は直近レンジの下限水準にあり、「2日午後の取引で下げ渋ったところからも、現状から一段の下値不安は後退している」と見ていた。
東証1部の売買高は概算で16億8416万株、売買代金は1兆2243億円と、ともに約1カ月ぶりの低水準。値上がり銘柄数が733、値下がりは810。業種別33指数は21業種が上昇、12業種が下落。
Fリテだけで27円、新興3市場は続落
個別では、10月の国内ユニクロ事業の既存店売上高が前年同月比36%増のファーストリテイリングが買われ、同銘柄だけで日経平均を27円押し上げた。崩落寸前の道路橋が全国で121基あると4日付の朝日新聞朝刊で報じられ、橋梁需要の増加期待から日本橋梁、ハルテック、サクラダ、宮地エンジニアリンググループなど中低位の橋梁関連銘柄は総じて急伸。
半面、10月の既存店売上高が前年同月比7.6%減ったメガネトップ、マッコーリー証券が投資判断を「アンダーパフォーム」で新規に格付けした堀場製作所がともに10%超の急落。アイフル、クレディセゾンなどその他金融株の一角も下げが目立った。亀井静香金融相が4日、貸出金利や限度額に上限を設ける貸金業規制について、来年6月に予定している法律の完全施行は変更しない考えを示している。
国内新興3市場では、ジャスダック指数が2日終値比0.05ポイント(0.1%)安の48.33、東証マザーズ指数は1.45ポイント(0.3%)安の433.89、大証ヘラクレス指数は0.13ポイント(0.02%)安の570.12とそろって小幅続落。個別ではSHO-BI、スカイマーク、ダイヤモンドダイニングが買われ、セブン銀行、ミクシィ、ダヴィンチ・ホールディングスが安い。
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更新日時: 2009/11/04 16:28 JST