Updated: Tokyo  2010/02/09 20:40  |  New York  2010/02/09 06:40  |  London  2010/02/09 11:40
 

日本株は金融中心に上昇、流動性維持に期待-輸出伸び悩み終盤は失速

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  11月10日(ブルームバーグ):日本株相場は上昇。世界的な低金利政策の継続観測から欧米株式、国際商品相場が上げ、株式市場の資金流動性も維持されると見られた。銀行や証券、その他金融株が東証1部33業種の上昇率上位に並び、金融株と連動性が高い不動産株も上昇。中でも銀行株は、亀井静香金融・郵政担当相の発言を受け、増資ラッシュに対する警戒感が後退したことも支援した。

  ただ、為替の円高傾向などを懸念し、午後後半は輸出株中心に伸び悩んだ。日経平均株価の終値は前日比61円74銭(0.6%)高の9870円73銭。TOPIXは同1.77ポイント(0.2%)高の872.44。業種別33 指数は17業種が上昇、16業種が下落。

  トヨタアセットマネジメントの浜崎優シニアストラテジストは、「今期業績予想との関係などから見て、日本株は再び割安ゾーンに入ってきている。ある程度、欧米株をキャッチアップして上がっていく環境は整っている」との認識を示した。

  この日の日本株は、日経平均が午前の取引で一時170円高の9979円まで上昇、6営業日ぶりの高値水準を回復した。また、東証1部の値上がり銘柄数は1000を超す場面もあった。背景にあったのが、前週末に開催された20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議を受けた世界的な低金利政策の継続観測だ。

  9日の米国株市場では、ダウ工業株30種平均が約1年1カ月ぶりの高値を更新。欧州市場では英FT100指数が同1.8%高、仏CAC40指数が同2.1%高、独DAX指数が同2.4%高と総じて上げた。世界同時株高の流れが、東京市場にも波及した格好だ。SMBCフレンド証券の中西文行ストラテジストによると、「G20の結果は前日の日本株がいち早く受けていたが、米株の大幅高は予想外の反応だった」という。

        亀井大臣発言、指数は右肩下がり

  投資家心理が改善する中、じりじりと上げたのが銀行株。亀井金融相は10日午前の閣議後会見で、自己資本比率規制で4%が最低ラインの地方銀行など国内基準行について、「責任を果たすような融資活動をやっているなら、一時的にそうなっても、業務改善命令とか言う話ではない」と述べ、直ちに行政処分の対象にはしない考えを示した。

  トヨタアセットの浜崎氏は、亀井氏の発言について「自己資本で縛ることに対する一種の風穴になり、マーケットに安心感を与えている」と指摘。相次ぐ増資で需給的にマーケットが重くなってしまうという懸念も後退したという。

  もっとも、午後の日本株相場は右肩下がり。午後の東京外国為替市場のドル・円相場で、一時1ドル=89円69銭まで円高が進行、格付け会社による英国債の格下げ観測から英ポンドが急落した影響が出た。トヨタ自動車、いすゞ自動車など輸出関連株の一角が弱含み、前日上げの目立った保険株も反落。東証1部の売買代金は1兆2678億円と、過去1年間の平均1兆4268億円を下回った。

  証券ジャパンの大谷正之調査情報部長は、「日経平均1万円付近には25日移動平均線など節目が多い。戻りを待った売りが多いため、上抜けるのには時間がかかりそう」と見ていた。

       井関農が急騰、増資の曙ブレーキは急落

  個別では、建設工事受注を確保し、舗装用資材の拡販に努めた結果、10年3月期の連結業績予想を上方修正した世紀東急工業、ドバイや米国向けなど海外車両の利益率が改善し、上期の連結営業利益が従来予想を25%上回った近畿車両が急伸。自社株買いを発表したトーヨーカネツも大幅上昇した。

  半導体製造装置の受注回復で10年3月期の赤字額が減少する見通しとなった大日本スクリーン製造、コスト削減の徹底で2度目となる上期業績の増額修正を発表した井関農機も大幅高。三菱UFJ証券が投資判断を「4(アンダーパフォーム)」から「3(市場平均並み)」に引き上げた太陽誘電も買われた。

  半面、新株式発行などで、最大182億円を調達する曙ブレーキ工業が1株価値の希薄化懸念で急落。荷動きの本格的な回復に時間がかかるとして10年3月期の業績予想を下方修正したケイヒン、いちよし経済研究所が投資判断を引き下げたオイレス工業も大幅安。また、欧米を中心とした景気動向は依然不透明とし、10年9月通期の連結営業利益予想を前期比6.4%減の35億円と見込んだ浜松ホトニクスも続落した。

           新興3市場はまちまち

  国内の新興3市場はまちまち。ジャスダック指数は前日比0.1%高の47.34と、小幅ながら6日ぶりに反発。東証マザーズ指数は同1%安の417.78、大証ヘラクレス指数は同0.3%安の564.77と下げた。マザーズ、ヘラクレスは朝方高かったが、下落に転じて終了。

  個別では、DVD市場の回復が見込めず、10年3月期の利益予想を下方修正したデジタルアドベンチャーが大幅安。5日に1-9月期の連結営業損益が3億2300万円の赤字になったと発表したアウトソーシングが3日連続のストップ安。日本マクドナルドホールディングス、第一興商なども安い。

  半面、野村証券が目標株価を引き上げたメッセージが大幅反発。ノートパソコン向けコネクターの拡大で、増額修正した今期利益は過去最高見通しとなった第一精工は一時ストップ高まであった。債務超過の解消により継続企業の前提に関する重要な疑義が解消したコスモイニシアはストップ高。

記事についての記者への問い合わせ先:東京 常冨 浩太郎 Kotaro Tsunetomi ktsunetomi@bloomberg.net

更新日時: 2009/11/10 16:49 JST
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