ビートルズのピアノに名宰相の入れ歯、恐竜の骨も-来月に相次ぎ競売
7月27日(ブルームバーグ):エルビス・プレスリーが所有していたクナーベ社製の白いグランドピアノと、ビートルズとピンク・フロイドが演奏したコーヒーが染み付いたアップライトピアノが来月、大西洋を挟んで相次ぎ競売にかけられる。
グランドピアノは、テネシー州メンフィスにあるプレスリーの邸宅「グレイスランド」の音楽室に1957年から69年にかけて置かれていたもので、競売元のヘリテージ・オークション・ギャラリーズによると100万ドル(約8800万円)以上の値が付くと見込まれている。競売は8月14日にメンフィスで行われる。
60年代にロンドン北部のアビーロード・スタジオで使用され、タバコの焦げ跡のあるチャーレン社製のアップライトピアノは、競売元ボナムズによると、同月15日のオークションで最高15万ポンド(約2100万円)で落札されそうだ。
クナーベ社製グランドピアノは、メンフィスにあったコンサートホール「エリス・オーディトリアム」で使用されていたもので、かつてジャズのピアノ奏者、デューク・エリントンらも演奏。その後プレスリーが購入し、白い塗装を施した。
ブライアン・ケヒュー、ケビン・ライアン両氏の著作「レコーディング・ザ・ビートルズ(原題)」によると、チャーレンのアップライトピアノは、64年当時は250ポンドだった。このピアノは恐らく、66年にビートルズがアルバム「リボルバー」の中の「トゥモロー・ネバー・ノウズ」、さらには69年のシングル版B面「オールド・ブラウン・シュー」でポール・マッカートニーが使用したとみられる。
逸品
ボナムズの楽器担当ローレンス・フィッシャー氏はインタビューで、このアップライトピアノこそ「逸品」だと話す。「このピアノはまさに、それを目の当たりにして『これがそうなのか』と思わずにはいられない品だ。それからジョン・レノンがもたれかかっていたかもしれないと想像し、『ワォ!』と興奮するわけだ」と語る。
ジョン・レノンが「イマジン」を作曲したピアノは2000年10月の競売で、英歌手ジョージ・マイケルが170万ポンド(手数料込み)で手に入れている。
チャーチルの入れ歯
第二次世界大戦で英国を勝利に導いた名宰相、ウィンストン・チャーチルが使用していた入れ歯も7月29日、競売にかけられる。キーズ・オークショニアーズ(ノーフォーク)が競売元で、作られた3組のうちの1つであるこの入れ歯は4000-5000ポンドの値が付きそうだ。出品者は、入れ歯作成を依頼された技工士デレク・カドリップ氏の息子だという。
残る入れ歯の1つはチャーチルとともに埋葬され、あと1つは英国外科医師会の博物館が所蔵している。
デボンシャー公爵の所蔵品
近く所蔵品を処分し資金を調達しようと考えている英国貴族にデボンシャー公爵がいる。スペンサー伯爵家が今月、クリスティーズ・インターナショナルを競売元に絵画や家具などを売却して2110万ポンドを集めていることから、デボンシャー公爵はサザビーズによる競売で250万ポンド以上は調達したいと期待している。
競売は10月5-7日の予定で、デボンシャー州にある先祖の家屋敷に所蔵されている家具などが出品される。18世紀に活躍した英造園家ウィリアム・ケントがデザインした家具も含まれるという。
恐竜の化石
スターのピアノや貴族の所蔵品、チャーチルの入れ歯に関心のない方には、恐竜の骨などいかがだろう。
サザビーズは10月5日にパリで開催する競売で、大型恐竜アロサウルスの化石を出品する予定だ。サザビーズが電子メールで明らかにしたところによると、この化石は長さ33フィート(約10メートル)で、約80万ユーロ(約9100万円)での落札が見込まれている。(スコット・レイバーン)
(レイバーン氏は美術品市場に関してブルームバーグ・ニュースに寄稿しています。この記事の内容は同氏自身の見解です)
翻訳記事に関する翻訳者への問い合わせ先:東京 小針章子 Akiko Kobari akobari@bloomberg.net Editor: Fumihiko Kasahara記事に関する記者への問い合わせ先:Scott Reyburn in London at sreyburn@hotmail.com.
更新日時: 2010/07/28 15:09 JST