Updated: Tokyo  2010/09/03 05:38  |  New York  2010/09/02 16:38  |  London  2010/09/02 21:38
 

7月22日の海外株式・債券・為替・商品市場(Update1)

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7月22日(ブルームバーグ):欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は次の通り。

◎外国為替市場:ユーロ上昇、欧州製造・サービス業に改善の兆し

  ニューヨーク外国為替市場では、ユーロが3日ぶりに対ドルで上昇。対円でも買われた。経済統計でユーロ圏のサービス業と製造業に予想外の改善が示されたことから買いが優勢となった。

  一方、米中古住宅販売が事前予想ほどに落ち込まなかったことから、ドルは対円での下げ幅を埋めた。主要6通貨に対するドル指数は反落。前日までは3日連続で上昇していた。バーナンキ米連邦準備制度理事会(FRB)議長が議会証言で、経済の見通しに「異常なほど不透明」が続いていると表現したことが影響している。

ウェルズ・ファーゴの為替ストラテジスト、ヴァシーリ・セレブリアコフ氏(ニューヨーク在勤)は、「ユーロ圏の経済統計から明るいシグナルが発信され、欧州経済は順調に回復路線をたどっていることが示された」と指摘。「世界的にリスク意欲が盛り上がっている」と続けた。

  ニューヨーク時間午後4時19分現在、ユーロは対ドルで前日比1.1%上昇の1ユーロ=1.2891ドル。前日は1.2754ドルだった。対円では1ユーロ=112円6銭と、前日の同111円2銭から上昇した。一時は同110円2銭まで下げ、7日以来の安値をつける場面もあった。ドルの対円相場は前日とほぼ変わらずの1ドル=86円93 銭。一時は86円34銭に下げた。

  米国株式市場ではS&P500種株価指数が2.3%上昇。商品19 銘柄で構成するロイター・ジェフリーズCRB指数は2%上昇した。ユーロは主要16通貨のうち11通貨に対して上昇。ニュージーランド・ドル(NZドル)とオーストラリア・ドル(豪ドル)はいずれも、対ユーロで0.6%値上がりした。

         ユーロ圏総合景気指数

  マークイット・エコノミクスが22日発表した7月のユーロ圏総合景気指数(速報値)は56.7と、前月の56.0から上昇した。ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト18人の予想中央値では、5.5への低下が見込まれていた。

  ナショナル・バンク・オブ・カナダの外為担当マネジングディレクター、ジャック・スピッツ氏(トロント在勤)は、「欧州時間の値動きのほとんどはユーロ圏の経済指標を受けたものだった」と指摘。「市場の反応はこうした数字を好感したものだ」と述べた。

  全米不動産業者協会(NAR)が22日発表した6月の中古住宅販売件数(季節調整済み、年換算、以下同じ)は前月比5.1%減の537万戸となった。ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト調査の予想中央値は510万戸だった。

      ストレステストを控えたユーロ売り

  月初来の値動きをみると、ユーロは対ドルで5.4%上昇。6月までは7カ月連続で下げていた。市場は23日に発表される欧州金融機関91行に対するストレステスト(健全性審査)の結果に注目している。

  ロイヤル・バンク・オブ・スコットランド(RBS)はストレステストの発表を前に、ドルを買ってユーロを売るよう投資家に推奨。1ユーロ=1.26ドルへのユーロ下落を見込んでいる。

  RBSの為替シニアストラテジスト、ポール・ロブソン氏(ロンドン在勤)は、「ユーロ・ロングのままでストレステストの結果発表を迎えたくはないだろう」と指摘。「ユーロ圏危機の決定的な瞬間とはならない。じわじわと悪化しているのが現状だ」と述べた。

◎米国株式市場:反発、利益予想の引き上げ相次ぐ-ダウ202ドル高

  米株式相場は反発。S&P500種株価指数は2週間ぶりの大幅高となった。UPSやAT&T、クアルコムなどから利益見通し引き上げが相次いだことが好感された。

  小荷物輸送最大手のUPSは上昇。同社は海外需要の増加とコスト削減への取り組みで利益見通しが改善した。AT&Tも値上がり。同社決算ではアップルの「iPhone(アイフォーン)」などの携帯端末の販売好調が寄与し、純利益がアナリスト予想を上回った。携帯電話向け半導体最大手のクアルコムは、同社テクノロジーに基づいた機器の販売価格上昇を予想したことで、2008年11月以来の大幅高となった。

  S&P500種株価指数は前日比2.3%高の1093.67。ダウ工業株30種平均は201.77ドル(2%)上昇の10322.30ドル。両指数とも7日以来の大幅高。

  マニング・アンド・ネイピアのポートフォリオストラテジスト、グレッグ・ウッダード氏は、「投資家はUPSを世界経済を見極める指標としてとらえているため、同社の力強い決算はプラスだ」と指摘。「市場に浸透していた悲観的なセンチメントの一部は消えつつある」と述べた。

  S&P500種は今月2日以降7%上昇。企業業績に対する楽観が背景にある。ブルームバーグのデータによると、S&P500種構成銘柄で12日以降に決算を発表した企業の約85%で、1株当たり利益が市場予想を上回った。一方、売上高が予想を上回ったのは69%だった。

「良好な状態」

  キャンター・フィッツジェラルドのロンドン在勤チーフ・グローバル株式ストラテジスト、スティーブン・ポープ氏は「米国の実業界は良好な状態にあるようだ」と指摘。「企業業績は最高のペースで成長している。米株式市場のこうした基調や傾向は好ましい」と述べた。

  UPSは5.2%高。同社は2010年通期の利益見通しを引き上げた。4-6月(第2四半期)決算は、海外需要の増加で、アナリスト予想を上回る増益となった。純利益は8億4500万ドル(1株当たり84セント)と、ブルームバーグがまとめたアナリストの予想平均(同75セント)を上回った。売上高は13%増の122億ドル。

  UPSを含む20銘柄で構成されるダウ運輸株指数は3.9%値上がりした。09年売上高で米最大の鉄道会社ユニオン・パシフィックも、予想を上回る決算を発表し上昇した。

AT&Tとクアルコム

  AT&Tは2.4%高。米電話会社最大手の同社が発表した4-6月(第2四半期)決算は、純利益がアナリスト予想を上回った。売上高全体の40%以上を携帯電話部門が占める同社は、同四半期に320万台のiPhoneを初期起動し、契約件数は49万6000件純増した。

  クアルコムは8.2%高。同社は2010年通期の利益見通しを引き上げたほか、4-6月(第3四半期)決算は売上高が一部アナリスト予想を上回った。携帯電話の需要が回復し始めていることが示唆された。

  住宅建設株も高い。全米不動産業者協会(NAR)が発表した6月の中古住宅販売件数(季節調整済み、年換算、以下同じ)は前月比5.1%減の537万戸となった。ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト調査の予想中央値は510万戸だった。

  売上高で米3位の住宅建設会社レナーは3.1%高。米高級住宅建設最大手のトール・ブラザーズは3.8%値上がり。住宅関連用品小売りのホーム・デポは2.7%上昇した。

◎米国債市場:下落、2年債利回りは過去最低から上昇

  米国債相場は下落。2年債利回りは過去最低水準から上昇した。企業決算で利益が市場予想を上回ったことから、米連邦準備制度理事会(FRB)による追加緩和への期待が薄れた。

  2年債利回りは一時、3日連続となる過去最低を付けたほか、10年債利回りは1年3カ月ぶり低水準付近で推移した。バーナンキFRB議長が前日に、成長下支えのため必要に応じて「一段の政策対応を取る用意がある」と発言したことを受けた。この日は株式相場が上昇した。中古住宅販売件数の落ち込みは予想より小幅にとどまった。

  HSBCホールディングスの米金利ストラテジスト、ラリー・ダイヤー氏は「株式相場は上向いてきており、経済成長の加速を示唆している可能性がある。これは利回りにはマイナスで、景気にはプラスだ」と分析。「昨日のバーナンキ議長の証言に大きく反応し過ぎている部分も若干ある」と述べた。

  BGキャンター・マーケット・データによると、ニューヨーク時間午後4時17分現在、10年債利回りは前日比5ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇し、2.93%。前日は2.85%と、2009 年4月以来の低水準を付ける場面もあった。同年債(表面利率3.5%、2020年5月償還)価格は、3/8下げて104 26/32。30年債利回りは6bp上昇し、3.95%。

  2年債利回りは1bp上げて0.56%。一時0.5519%と、過去最低を付けた。

  米株式市場では、S&P500種株価指数が2.3%高で終了。2週間で最大の上げとなった。AT&Tやユナイテッド・パーセル・サービス(UPS)、eベイの決算は、利益が市場予想を上回った。

              国債入札

  米財務省は、来週実施する2年、5年、7年債の入札の規模を合計1040億ドルと発表した。合計額は、09年6月以降で最低。

  全米不動産業者協会(NAR)が発表した6月の中古住宅販売件数 は前月比5.1%減となり、減少率はブルームバーグ・ニュースがまとめた市場予想(9.9%減)よりも小幅にとどまった。これに反応し、債券相場は下げが拡大した。

  米連邦住宅金融局(FHFA)が発表した5月の住宅価格指数は市場予想に反し前月比0.5%上昇した。ブルームバーグの調査では0.3%の低下が見込まれていた。民間調査機関コンファレンス・ボードが発表した6月の米景気先行指標総合指数(LEI)は前月比0.2%低下と、市場予想よりも小幅な落ち込みだった。

  ジェフリーズのシニア金利トレーダー、クリスチャン・クーパー氏は「相場の方向を変えたのはLEIと住宅価格指数だ」と指摘。「きのうの反応は行き過ぎだと考える投資家で、米国債相場では取引開始からすでにマイナスなトーンは広がっていた」と語った。

          バーナンキ議長の議会証言

  バーナンキ議長はこの日、下院金融サービス委員会での議会証言で質問に答え、「景気の改善が続かず、労働市場にもわれわれが期待もしくは予想するほどの改善が見られない場合」は追加の政策対応を取る用意があると語った。この発言は、前日の上院銀行委員会での証言と重なる。

  ニューヨーク連銀のダドリー総裁は記者ブリーフィングで、米国の景気拡大ペースが7-9月(第3四半期)に鈍化する可能性があると指摘した。一方で、リセッション(景気後退)に再び陥る可能性は低いとの認識を示した。

  総裁は、「第3四半期の成長ペースは、上期よりも若干落ち込む可能性がある。ただ、われわれは景気が二番底に陥るリスクはほんのわずかに過ぎないと考えている」と述べた。

◎金先物市場:3日続伸、FRB議長証言後のドル先安観で

  ニューヨーク金先物相場は3日続伸。米連邦準備制度理事会(FRB)が追加刺激策を実施するとの見方からドルが下げ、代替資産としての金の魅力が強まった。

  バーナンキ議長は下院金融委員会の議会証言で、米経済と雇用市場が必要とすれば「さらなる措置を講じる」準備があるとあらためて表明した。金は年初から9.1%高。6月21日には過去最高値の1266.50ドルに達した。

  インテグレーテッド・ブローカレッジ・サービシズのヘッドディーラー、フランク・マギー氏(シカゴ在勤)は、「景気刺激のためなら何でもするというFRBの意欲がドルを押し下げている」と指摘した。

  ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物相場8月限は前日比3.80ドル(0.3%)高の1オンス=1195.60ドルで取引を終了。過去3営業日では1.2%上昇している。

◎原油先物市場:約2カ月ぶり大幅高、企業決算受けた株高で

  ニューヨークの原油先物相場はほぼ2カ月ぶりの大幅高。株式市場の大幅高に追随した。

  原油は一時3.7%上げ、5月27日以来の大幅高となった。ユーロ圏のサービス業と製造業を合わせた7月の経済活動が予想に反して拡大ペースを加速させたことが背景。ドルの対ユーロ相場が下げ、商品の魅力が高まったことも買い材料となった。

  ゴールドマン・サックス・グループのエネルギー調査責任者、デービッド・グリーリー氏は、「誰もが同じ点に注目している。それは経済成長見通しの変化だ」と指摘した。

  ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物9月限は前日比2.74ドル(3.58%)高の1バレル=79.30ドルで取引を終了した。一時は79.42ドルと、過去30日の最高値を付けた。年初からは21%上昇している。

◎欧州株式市場:3日続伸、経済統計を好感-ウニベイルが高い

  欧州株式相場は3日続伸。製造業とサービス業を合わせた7月のユーロ圏総合景気指数が予想に反して上昇したほか、6月の英小売売上高指数の上昇で、回復腰折れへの懸念が緩和された。

  株式を公開している不動産会社としては欧州最大のウニベイル-ロダムコは5.4%高。投資家への利益還元計画を公表したことで買いが集まった。風力タービン製造最大手、デンマークのベスタス・ウインド・システムズは3.8%高。カリフォルニア州テハチャピ付近の風力発電所からタービン190機を受注したことが好感された。

  人材サービス会社のキャピタ・グループは3.8%高。ポール・ピンダー最高経営責任者(CEO)は、政府が経費削減を進めるのに伴い、政府からの受注拡大を目指すと発表した。

  ストックス欧州600指数は前日比2.1%高の254.37で終了。19業種すべてで上昇した。同株価指数は4月15日に付けた年初来高値からはなお6.5%値下がりしている。多額の債務を抱える欧州各国政府が歳出を削減するなか、景気回復が弱まるとの懸念が深まったことが背景にある。

  コメルツ銀行のシニア株式ストラテジストのマーカス・ウォルナー氏(フランクフルト在勤)は、「独PMI製造業指数の発表から経済活動の若干の改善が示され、市場にいくらかの期待感をもたらした」と指摘。「目先には景気の二番底リスクは見られない。ドイツ経済は欧州経済の回復を率いている」と語った。

  マークイット・エコノミクスが発表した7月のユーロ圏総合景気指数は56.7と、前月の56.0から上昇した。ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミストの予想中央値では、55.5への低下が見込まれていた。

◎欧州債券市場:独2年債利回り、約1週間ぶり低水準

  欧州債市場では、ドイツ2年債利回りが約1週間ぶり低水準に近づいた。米連邦準備制度理事会(FRB)のバーナンキ議長が経済見通しについて「異常なほど不透明」と発言したことが背景にある。

  好調な企業決算に加え、経済統計でユーロの景気加速が示唆されたことで株価が上昇し、独10年債相場は下落した。マークイット・エコノミクスの22日発表によると、ユーロ圏の製造業とサービス業を合わせた7月の総合景気指数は56.7と、前月の56から上昇。欧州連合(EU)統計局(ユーロスタット)がこの日発表した5月のユーロ圏鉱工業新規受注は予想に反して増加した。

クレディ・スイス・グループ(チューリヒ)のシニア債券ストラテジスト、ミヒャエル・マルコビッチ氏は、「中銀当局者は今後数四半期にわたり利上げがなく、低金利が維持されることを示唆している」と語った。

  ロンドン時間午後4時47分現在、2年債利回りは前日比2ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の0.7%。同国債(表面利率0.5%、2012年6月償還)価格は0.045ポイント上げ99.63。同利回りは13日には0.68%まで低下した。一方、10年債利回りはこの日2.67%と、前日から3bp上昇した。

◎英国債市場:下落、10年債利回り3.36%

  英国債市場では10年債相場が下落。一時上昇したものの、英株式の指標であるFT100種指数が上げ幅を伸ばしたことを背景に上げを失った。

  10年債利回りは前日比2ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の3.36%。一時は3.31%まで低下した。2年債利回りは1bp上げ0.8%。

  この日発表された6月の英小売売上高指数がエコノミスト予想を上回る伸びとなったことから、英経済が再びリセッション(景気後退)に陥るとの懸念は後退した。

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参考画面:記事に関する記者への問い合わせ先:ニューヨーク 森 茂生 Shigeki Mori + 1-212-617-6107smori1@bloomberg.netニューヨーク 名子 知子 Tomoko Nago-Kern+1-212-617-2407 tnagokern@bloomberg.netEditor: Akiko Nishimae記事に関するエディターへの問い合わせ先:東京 大久保 義人 Yoshito Okubo + 81-3-3201-3651okubo1@bloomberg.ne

更新日時: 2010/07/23 06:59 JST
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