日経平均1カ月ぶり安値、輸出や紙パ中心安い-米低金利の効果疑問
11月5日(ブルームバーグ):東京株式相場は反落し、日経平均株価は終値で約1カ月ぶりの安値。米連邦公開市場委員会(FOMC)会合で政策当局が超低金利政策の維持を再表明したが、金融緩和による景気や株価押し上げの効果は限られるとの見方が広がった。ドル相場の軟調も影響し、電機など輸出関連株が下落。原油高止まりがコスト圧迫要因になるパルプ・紙、空運株も安い。
日経平均株価の終値は前日比126円87銭(1.3%)安の9717円44銭で、10月6日の9691円以来の低水準。TOPIXは同6.31ポイント(0.7%)安の874.96。朝方は、TOPIXが一時プラス転換するなど底堅さを見せる場面もあったが、午前後半にかけじり安、午後はきょうの安値圏でもみ合った。
しんきんアセットマネジメント投信の藤本洋主任ファンドマネージャーは、「米国をはじめ先進国では超緩和状態の金融政策が長期化すればするほど、政策をいつ転換させるか、当局の手綱さばきがますます難しくなる」と指摘。米政府高官の一部が資産バブル懸念を表明する中、「当局のジレンマが今後深まるとの見方から、先行きの不透明感を嫌った投資資金の流出につながった」と見ていた。
米連邦準備制度理事会(FRB)が3-4日に開いたFOMC会合で、フェデラルファンド(FF)金利誘導目標を0-0.25%のレンジで据え置き、声明で長期にわたり異例な低金利水準を維持する方針をあらためて示した。
水戸証券の吉井豊投資情報部長は、米金融政策の現状維持の判断はベストシナリオと考えていたが、4日の米株相場でむしろ売りにつながった点に言及。「足元では好材料を織り込み切っており、イベント通過をきっかけに株式相場は売りがかさみやすい状況。重苦しいムードが漂っている」としていた。また、みずほ証券の倉持靖彦投資戦略室長によると、世界経済が底入れ、回復に向かう中で「来春あたりからは先進国でも、現状の超金融緩和政策を微調整せざるを得なくなる局面がくる、との意識が投資家の間では根強い」という。
世界的な金融緩和を平時モードに戻す「出口戦略」への根強い懸念、米景気の足元の厳しさに対する警戒を背景に、ホンダやキヤノン、ソニー、オリンパスなど輸出関連株が下落。FOMCが低金利政策の長期継続姿勢を示し、東京外国為替市場ではドルを借り入れ、高金利通貨に投資する動きが今後も続くとの見方が広がり、ドルが対円で1ドル=90円台後半から90円台前半まで軟化したことも、輸出株の採算悪化懸念につながった。
また、4日のニューヨーク商業取引所で原油先物相場が上昇したことを受け、原燃料コスト負担の増加が意識され、前日午後に上期好決算を受け高値引けとなったレンゴーが反落するなど、パルプ・紙株も下落。日本航空など空運株、中部電力など電力・ガス株も下げた。
東証1部の売買高は概算で19億3671万株。売買代金は1兆2230億円と、10月1日以来の低水準。値下がり銘柄数が1110、値上がりは437。業種別33指数は26業種が下落。7業種が上昇。
金利敏感業種や三洋電売り、消費者金融高い
このほか、国内債券市場では米長期債下落、この日の10年債入札結果の低調を受けて新発10年債利回りは午後に1.4%台前半まで上昇(価格は低下)し、3カ月ぶりの高水準を付けた。不動産株など有利子負債の多い業種、銘柄が金利負担増の懸念から軟調。
個別では、パナソニックによる株式公開買い付け(TOB)が始まった三洋電機が、TOB価格にさや寄せする格好で20%安と急落。2010年3月期の業績予想を下方修正したフジ・メディア・ホールディングスとサンケン電気も安い。減資方針を発表したラオックスはストップ安(値幅制限の下限)で比例配分。
半面、シティグループ証券が消費者金融セクターの判断を引き上げた影響で、プロミスや武富士が急伸。消費者金融を傘下に抱える三菱UFJフィナンシャル・グループ、三井住友フィナンシャルグループなど大手銀行株も上昇。利益見通しを上方修正した国際石油開発帝石など鉱業株は上げが目立った。正午に10年3月期の連結業績予想を上方修正した日本テレビ放送網も高い。
新興3指数は3日続落
国内新興3市場では、ジャスダック指数が前日比0.39ポイント(0.8%)安の47.94、東証マザーズ指数は3.71ポイント(0.9%)安の430.18、大証ヘラクレス指数は0.04ポイント(0.01%)安の570.08とそろって小幅に3日続落。
個別では、4-9月期決算が連結最終赤字に落ち込んだイナリサーチがストップ安。楽天、ミクシィ、日本風力開発が下げた。半面、中国IT企業の聯想ホールディングスと資本・業務提携で合意したSJIがストップ高(値幅制限の上限)まで買い進まれた。グリー、日本通信、エン・ジャパンが上昇。
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更新日時: 2009/11/05 16:18 JST