【個別銘柄】パナソニク、三洋電、海運、NRI、NEC、アドテスト
7月29日(ブルームバーグ):株価変動材料の出た銘柄の終値は以下の通り。
パナソニック(6752):前日比7.7%安の1077円と急落。一時は10.9%安と、2008年11月28日(11.9%安)以来、約1年8カ月ぶりの日中下落率を記録した。傘下の三洋電機(6764)やパナソニック電工(6991)を完全子会社化する方針を固めたことが29日分かった。必要な資金は約1兆円との報道も出て、増資に対する不安感が高まった。
パナソニック電工(6991):15%高の1124円ストップ高(制限値幅いっぱいの上げ)で一部配分。なお290万株の買い注文を残した。三洋電機(6764)は同26%高の149円で東証1部上昇率1位。パナソニックによる完全子会社化を期待した買いが入った。パナソニック子会社のパナホーム(1924)は8.2%高の554円で上昇率7位。
海運大手:東証1部海運指数は2.1%高の549.62ポイントで、33業種の値上がり率2位。川崎汽船(9107)が2.7%高の378円、日本郵船(9101)が5%高の358円。昼休み時間中に海運大手3社が4-6月(第1四半期)決算を発表、今通期(2011年3月期)利益予想を上方修正した。荷動き活発化や運賃率改善などからアナリスト予想を上回る企業も多く、買いが集まった。丸三証券の牛尾貴投資情報部長は「構造不況が続くと見られていたコンテナ船事業が予想外に早く改善してきている」と述べた。
日野自動車(7205):5.6%安の390円。アジア地域での販売台数が想定以上に増加しているとして、4-9月の連結純利益予想を10億円から35億円に引き上げたものの、11年3月期は前回予想を据え置いたため、売りが優勢となった。三菱UFJモルガン・スタンレー証券では、下半期にかけて国内トラック販売の減少懸念や原材料高などマイナス要因が少なくなく、「大幅な上方修正の可能性は低い」と分析。
野村総合研究所(4307):12%安の1723円で安値引けし、東証1部下落率1位。株価水準は09年4月30日以来の低水準。製造業やサービス業向けのITソリューション事業が低迷、4-6月の連結純利益は前年同期比33%減の41億円となった。据え置かれた11年3月期計画(260億円)に対する進ちょく率は16%で、業績下振れが警戒された。
NEC(6701):3.7%安の235円。通信機器事業が苦戦したほか半導体子会社関連の特別損失も響き、4-6月の連結純損益は431億円の赤字となった。前年同期は338億円の赤字。11年3月期の純利益予想は前期比31%増の150億円で据え置き。
アドバンテスト(6857):5.2%安の1903円。28日公表の4-6月連結決算によると、本業のもうけを示す営業損益は18億円の黒字と、前年同期実績の45億円の赤字から改善した。ただ今後の半導体市況軟化が懸念され、買い進む向きが限定された。ドイツ証券は同社株の投資判断「売り」と目標株価1140円を継続した。
日本航空電子工業(6807):5.1%安の564円。コネクタ事業の収益拡大が続いているものの、会社側は先行き不安などを理由に11年3月期業績予想を前回のまま据え置いた。業績上振れを予想するアナリストが多かったため、売りが優勢となった。
沖電線(5815):6.2%高の154円。一時は23%高まであり、5月13日(25.8%高)以来の日中上昇率を記録した。主要取引先の産業用機械・工作機械メーカーなどからの受注が回復しており、11年3月期の連結純利益予想を前回の3000万円から1億6000万円に引き上げた。
住友ゴム工業(5110):4%高の892円。海外市場を中心に需要が回復したほか、国内で低燃費タイヤの販売が好調に推移、1-6月の連結純利益は前回予想比43%増の100億円になったもようだと28日発表した。シティグループ証券の吉田有史アナリストは29日付のメモで「上方修正はポジティブサプライズ」と評価し、投資判断「買い」を継続した。
ルネサスエレクトロニクス(6723):3.5%高の857円。同社が10年中に全従業員の1割弱にあたる4000人を対象に大規模なリストラに踏み切ると29日付の日経新聞朝刊が報道。合理化に伴う収益性の改善が期待された。取引終了後に公表された報道資料によると、12年度までに約5000人規模の人員効率化を実施、10年度から12年度にかけて7-10%の年平均売り上げ成長を目指す。
東洋機械金属(6210):主力の大証1部で19%高の242円と、上昇率2位。一時は20%高まであり、02年11月26日(30%高)以来の日中上昇率を記録した。中国や東南アジアを中心に電子機器向け射出成形機などが好調に推移、4-9月の連結純損益は1億5200万円の黒字になる見通しだと28日に発表した。前回予想は1億3000万円の赤字、前年同期実績は13億2100万円の赤字だった。
トーメンエレクトロニクス(7558):3.7%高の1032円。一時6.5%高まであり、1月29日(11%高)以来、約半年ぶりの日中上昇率を記録した。アジア地域の経済成長などを背景に家電機器やオートモーティブなどの販売が好調に推移、4-9月の連結純利益は前期比2.5倍の16億円となる見込み。前回予想は7億6000万円だった。
アンリツ(6754):8.1%高の505円。一時は509円と、07年11月7日以来、約2年8カ月ぶりの高値を付けた。計測事業の4-6月受注が想定を上回ったことから、4-9月の連結営業損益予想を8億円の黒字に改めた。前回予想は2億円の赤字だった。
オムロン(6645):2.8%高の2117円。国内外の景気回復などを背景に製造業の設備投資が回復、11年3月期の連結純利益予想を200億円から295億円に48%引き上げた。
東邦チタニウム(5727):3.1%高の2413円。金属チタンの需要が回復し、スポンジチタン、チタンインゴットともに当初の想定より伸びると判断、11年3月期の連結純損益予想を45億円の赤字に改めた。前回予想と比較すると3億円の赤字幅縮小。
西日本旅客鉄道(9021):1.2%高の32万5500円。4-6月の連結純利益は前年同期比3.3倍の136億円となった。05年4月発生の福知山線列車事故や、それにまつわるコンプライアンス上の重大な問題を受け、09年3月に経営改善実施本部を設置、事業運営全般にわたる業務の仕組みを見直した結果、主力の運輸業などが回復した。
プロミス(8574):2.5%安の673円。4-6月の連結純損益は42億円の赤字と、前年同期実績の86億円の黒字から大きく悪化した。貸付利息の減少に加え、リストラ損失などが響いた。JPモルガン証券は投資判断を「アンダーウエート」、目標株価を650円に引き下げた。
日東電工(6988):1.3%高の3070円。同社が液晶パネルの基幹部材である光学フィルムを増産すると29日付の日経新聞朝刊が伝えた。11年-12年度の2年間で合計200億円を投じて尾道事業所(広島県尾道市)などの生産能力を3割増やすという。生産効率の向上などが期待された。
三井住友フィナンシャルグループ(8316):変わらずの2679円。一時は1.2%高の2712円まで買われる場面もあった。不良債権処理などの与信費用が減ったほか、国債取引など市場部門が好調に推移、4-6月の連結純利益は前年同期比2.9倍の2118億円となった。11年3月期の純利益予想を3400億円で据え置き。
バリューコマース(2491):午後の取引で急騰、8.3%高の3万円で取引を終え、東証マザーズ市場の上昇率10位。昼休み時間中に今期(10年12月期)業績予想を増額修正、買いが集まった。成果報酬型広告事業の拡大や営業外収益の改善により連結純利益は前期比18倍の4億800万円となる見込み。前回予想からは62%の上積み。
MonotaRO(3064):3.3%高の1550円。8月24日を基準日として1株につき2株の株式分割を行うと28日に発表、株式の流動性向上などが期待された。新規顧客の獲得も順調で、1-6月の純利益は前年同期比46%増の3億6700万円となった。
メディア工房(3815):25%高の15万900円ストップ高で一部配分。なお230株の買い注文を残した。8月31日時点の株主を対象に1株につき2株の株式分割を行うと発表した。このほか発行済み株式総数の10.2%に相当する3371株の自己株式を8月末に消却することも公表し、株主還元姿勢などが好感された。
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更新日時: 2010/07/29 16:13 JST