6月29日(ブルームバーグ):東京株式相場は4営業日ぶりに反落。大型増資を発表した大和証券グループ本社が売り込まれるなど証券株が安く、今週中にも普通株発行による6000億円の増資募集を始める見通しとなったみずほフィナンシャルグループなど銀行株も下げた。原油先物の下落による収益不透明感から、新日本石油や国際石油開発帝石など資源関連株にも下げが目立った。
日経平均株価の終値は前週末比93円92銭(1%)安の9783円47銭、TOPIXは同11.48ポイント(1.2%)安の915.32。
メッツラー・アセット・マネジメントの小林光之社長は、昨秋からの世界的な金融システム危機の影響で財務の悪化した金融機関が「増資で資本増強するのは、事業拡大に向けて避けて通れない道」と指摘。発表やニュースが伝わった後に「1株価値の希薄化や需給悪化懸念から、短期的に売られるのは仕方がない」と話した。
前週末26日の米国で発表された5月の貯蓄率は15年ぶりの高水準に上昇。「米国内総生産の約7割を占める個人消費は回復の足取りが弱くなりそう」と、みずほ証券の北岡智哉シニア・ストラテジストは指摘し、週明け朝方の日本株は輸出株の一角に売りが先行して小反落で始まった。
しかし午前9時半ごろに上昇に転じた。東洋証券の大塚竜太情報部長によると、取引開始前に発表された鉱工業生産統計で「国内製造業の生産活動底入れ確度が高まったことを確認できたため、相場全般に買いが入りやすかった」という。
相場は午後に入ると再度下げに転じ、日経平均は下落幅を128円まで広げる場面があった。みずほFGが計画している最大6000億円の普通株発行による増資について、今週中にも募集による発行手続きを開始する方針を固めた、とブルームバーグ・ニュースが報道。これをきっかけに需給懸念などでみずほFGが売られ、三菱UFJフィナンシャル・グループ、三井住友フィナンシャルグループも連動して下げた。
証券指数が下落率1位、GSユアサはストップ安
個別では、最大で29%の株式希薄化となる公募増資などを発表した大和証Gが値幅制限の下限に当たるストップ安まで売り込まれた。野村ホールディングス、東海東京フィナンシャル・ホールディングスなども下げ、証券・商品先物取引指数は5.3%安と東証業種別33指数で値下がり率トップ。
このほか、ゴールドマン・サックス証券が投資判断「売り」で新規に調査を始めたジーエス・ユアサ コーポレーションがストップ安。これが波及する形で明電舎や新神戸電機、FDKといった2次電池を手掛ける銘柄を中心に環境関連銘柄が幅広く売られた。09年9月期の連結最終損益が一転して赤字になる見通しの浜松ホトニクスも急落。
パルプ・紙に買い、小売や精密も高い
半面、円高進行が原料輸入の採算改善期待につながる日本製紙グループ本社などパルプ・紙株が上昇。一部アナリストが目標株価を引き上げた高島屋など小売株も高く、ニコンなど精密機器の一角も買われた。再建に向けた官民の金融支援が総額2000億円規模に達する見通しと、27日付の日本経済新聞朝刊が報じたエルピーダメモリ、全国の有力工務店向けに太陽電池の供給を始めると28日付の同紙が伝えたカネカも上昇。
東証1部の出来高は概算で22億3705万株、売買代金は1兆4919億円。値下がり銘柄数は1064、値上がりは528。業種別33指数は27業種が下落し、6業種が上げた。
国内新興3指数は小動き-そーせいストップ高
国内新興市場では、ジャスダック指数が前週末比0.21ポイント(0.4%)安の47.47と4営業日ぶりに小反落。東証マザーズ指数は同3.28ポイント(0.8%)高の439.08、大証ヘラクレス指数は同0.25ポイント(0.04%)高の645.88とともに小幅に3日続伸。
個別では、提携先の製薬会社ノバルティスが閉塞性肺疾患治療薬「NVA237」の第3相臨床試験を始めたと発表したそーせいグループがストップ高(値幅制限の上限)。「継続企業の前提に関する注記」を解消したモリシタもストップ高。日本風力開発、セブン銀行、マネーパートナーズグループは安い。
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