7月8日(ブルームバーグ):8日の日本株相場における材料銘柄の値動きは以下の通り。
輸出関連株:トヨタ自動車(7203)が一時3.1%安の3480円、ソニー(6758)が2.1%安の2305円、キヤノン(7751)が2.2%安の2965円など軒並み安い。外国為替市場で1ドル=94円台半ばまで円高・ドル安が進み、輸出企業の収益懸念が高まっている。日本銀行の企業短期経済観測調査(短観、6月調査)によると、企業の2009年度想定為替レートは通期で1ドル=94.85円。
設備投資関連株:ファナック(6954)が一時1.6%安の7530円、コマツ(6301)が3.8%安の1381円、オークマ(6103)は2.9%安の401円など。取引開始前に発表された5月の機械受注は、季節調整済みで前月比3%減と、予想に反し3カ月連続のマイナス。企業による設備投資の慎重姿勢が根強いことを示す内容だったことが嫌気されている。
半導体製造装置株:東京エレクトロン(8035)が一時5.7%安の4400円、日立国際電気(6756)が5.8%安の650円、大日本スクリーン製造(7735)が9.4%安の261円など。米調査会社ガートナーが09年の世界のIT投資額は前年比6%減になりそうとの予想を示し、半導体製造装置業界の先行きが懸念されている。クレディ・スイス証券がグローバルの半導体設備投資予測、業界判断を引き下げたこともマイナス。
イオン(8267):4.7%安の837円まで続落。第1四半期(3-5月)の連結最終損益が25億円の赤字になった、と7日に発表。前年同期は93億円の赤字。景気悪化を背景に衣料品や住居用品などの販売が減少し、主力の総合スーパー事業が振るわなかった。
三晃金属工業(1972):一時9.7%高の384円。8日付の日本経済新聞朝刊によると、政府・与党は7日、温暖化ガス削減策の一環として2020年までに全国すべての公立小中学校、約3万2000校で太陽光発電を導入する方針を固めたと報道。ソーラー屋根を手掛ける三晃金の収益機会拡大が見込まれている。
パル(2726):6.1%高の1719円まで大幅続伸。第1四半期(3-5月)の連結純利益は前年同期比33%増の4億3100万円だった。衣料事業でユニセックス、タウンカジュアル、アウトレットなどの業態が伸びた、雑貨部門も堅調に推移。6カ月累計(3-8月)の純利益予想6億7000万円に対する進ちょく率は64%。
米久(2290):11%安の917円まで急反落。今期(10年2月期)の連結純利益は従来予想を16%下回り、前期比94%増の19億4000万円となる見通し。消費低迷と食肉価格下落の影響を受け、加工品・食肉事業が落ち込む。
ミクシィ(2121):13%高の66万5000円まで急反発。モルガン・スタンレー証券が7日付で、投資判断を「イコールウエート」から「オーバーウエート」に、目標株価も35万円から85万6000円に引き上げた。またUBS証券では、「買い」の投資判断を据え置いたまま、目標株価を53万円から90万円に引き上げている。
ディー・エヌ・エー(2432):一時4.2%安の31万9000円。モルガン・スタンレー証券が7日付で、投資判断を「オーバーウエート」から「イコールウエート」に、目標株価も38万円から35万6000円に引き下げた。
ダイキン工業(6367):一時3%高の3110円。野村証券が7日付で、投資判断を「2(中立)」から「1(買い)」に、目標株価も3000円から4300円に引き上げた。欧州空調の下げ止まりと、競争力の高さから業績の大幅回復の確度が高まったとの見方を示す。
川崎汽船(9107):一時3.3%安の350円。8日付の日経新聞朝刊は、川崎船の09年4-6月期の連結経常損益が120億円前後の赤字(前年同期は333億円の黒字)になったもようと報じた。コンテナ船の運賃下落に加え、自動車運搬船の荷動きが低迷。一方、同報道について、川崎船では憶測に過ぎないとの声明を発表した。
東宝(9602):一時2%高の1620円。2010年2月通期の連結純利益予想を前期比3.5倍の81億円に上方修正する、と7日に発表。従来予想の69億円から17%の上振れ。「クローズZERO2」や「名探偵コナン 漆黒の追跡者」など公開映画のヒットが寄与する見通し。
吉野家ホールディングス(9861):一時1.5%安の11万300円。第1四半期(3-5月)の連結純利益は前年同期比21%減の1億3400万円だった。景気停滞に新型インフルエンザの流行懸念が重なり、主力の牛丼関連事業で既存店売上高が前年実績を下回ったことが響いた。
ミニストップ(9946):一時2.1%安の1570円。第1四半期(3-5月)の連結純利益は前年同期比13%減の2億2500万円となった。主力の国内コンビニエンスストア事業では、たばこ自販機用成人識別カード「タスポ」の導入効果でたばこの売り上げ増加が続いたが、米飯などの商品群が低迷した。
サイゼリヤ(7581):一時3.6%高の1450円と反発。9カ月累計(08年9月-09年5月)の連結最終損益は70億円の赤字となった。前年同期は24億円の黒字。旬の野菜を使用した商品の開発などで本業は順調に伸びたが、デリバティブ解約損を153億円計上したことが響いた。このほか7日開催の取締役会議において、来期以降にオーストラリアで出店することを決議。
JSP(7942):一時2.5%安の718円。09年4-9月期の連結営業利益は会社予想の10億円に届かず、前年同期比60%減の7億円程度となる公算が大きいと、8日付の日経新聞朝刊が報道。自動車のバンパー素材や家電製品の輸送に使う包装材の需要が低調という。
電通(4324):一時2.9%安の1885円。6月単体売上高は前年同月比16%減の1100億円。主軸のテレビが15%減と落ち込んだ上、新聞や雑誌も2けたの下落率を記録した。
ノーリツ(5943):一時4.5%安の994円と、昨年12月2日以来の1000円割れ。米系投資ファンドのスティール・パートナーズが関東財務局に提出した変更報告書(大量保有報告書)によると、1日にノーリツ株77万1700株を市場外取引で売却。発行済み株式総数に対する保有割合を従来の18.6%から16.77%に引き下げた。
武田薬品工業(4502):一時1.3%高の3780円。武田薬とキャンバス(静岡県沼津市)は7日、がん治療薬「CBP501」の非小細胞肺がんを対象とする第2相臨床試験(フェーズ2)を開始したと発表した。
アステラス製薬(4503):一時1.5%高の3440円。免疫抑制剤「プログラフ」について、潰瘍性大腸炎での国内追加適応症の承認を7日付で取得した。
ファブリカトヤマ(3129):12%高の152円まで急伸。渋谷工業(6340)がファブリカを株式公開買い付け(TOB)で完全子会社化する、と7日に発表。買付価格は1株152円で、買付資金は最大19億円。期間は8日から8月26日まで。
日本フイルコン(5942):一時2.7%安の470円。09年11月期通期の連結営業損益は4億5000万円の赤字に転落する見込み。従来予想は6000万円の黒字、前期実績は8億5000万円の黒字。主要取引業界の紙パルプ業界で減産が続いているほか、抄紙用網の保有在庫圧縮を進めていることもマイナス要因。
記事に関する記者への問い合わせ先東京 河野 敏 Satoshi Kawano skawano1@bloomberg.net