6月16日(ブルームバーグ):日本株相場は大幅続落。日経平均株価は250円以上下げ、5営業日ぶりに9800円を下回った。ニューヨーク連銀製造業景気指数が市場予想を下回るなど、世界景気の早期回復期待が後退したほか、為替相場の円高進行もあり、トヨタ自動車やキヤノンなど輸出関連株が下げた。直近で上昇の目立った証券・商品先物取引やその他金融、不動産株も安い。
岡三アセットマネジメントの伊藤嘉洋上席ストラテジストは、「日経平均が7000円から1万円まで3カ月間という短期間で一気に上昇し、過熱感が出ていた。景況感の改善はすでに織り込んでいる」と指摘。「第2段の上昇に向け、相場は日柄をかけて調整するだろう」と話していた。
日経平均株価の終値は前日比286円79銭(2.9%)安の9752円88銭。TOPIXは同32.06ポイント(3.4%)安の914.76。東証業種別33指数はすべて下落。
NY連銀指数、原油安
日経平均が先週8カ月ぶりに1万円台を回復して高値警戒感が漂う中、米景気回復の弱さを示す経済指標が相場に水を差した。日経平均は終日下げを広げる展開となり、この日の安値で取引を終了。6月のニューヨーク連銀製造業景気指数がマイナス9.4と3カ月ぶりにマイナス幅が拡大するなど、世界景気の先行き不透明感が再燃、リスクマネーが収縮した。
市場では、「景気回復のペースが早いという期待は、もっと穏やかなものにとどまるという見方に変わっていくだろう」(SMBCフレンド証券の中西文行ストラテジスト)との指摘が聞かれた。
為替相場では、欧州景気の先行き不透明感などから、リスク資産圧縮に伴う円への資金回帰が活発化。東京外国為替相場では一時1ドル=96円8銭まで円高が進み、円は6月4日以来の高値となった。業績への影響を懸念し、東証1部の売買代金上位にはトヨタ自動車やホンダ、キヤノン、ソニーなど輸出関連株が下げて並んだ。
資金流動性の向上が押し上げてきた海外商品相場も軒並み下落。15日のニューヨーク原油先物は4日ぶりに一時1バレル=70ドルを割れ、金相場は3週間ぶりの安値、銅相場は8週間ぶりの大きな下落率を記録した。前日の米株式市場は景気敏感株や資源関連株中心に下落し、ダウ工業株30種平均は一時2.5%下落した。
ブルームバーク・データで6月1日から前日までの業種別指数の上昇率をみると、1位が証券・商品先物取引(19.2%高)、2位は不動産(11.1%高)、3位はその他金融(10.6%高)。この日はこれら3業種が業種別33指数の下落率上位を占め、投資家の間で目先の利益を確保する動きが広がった。
東証1部の売買代金は1兆8359億円、出来高は26億4999万株。値上がり銘柄数は93、値下がり1590。東証規模別指数はすべて下げ、全面安だった。
コニカミノやアイフルが急落
個別では、クレディ・スイス証券が投資判断を「中立」から「アンダーパフォーム」に引き下げたコニカミノルタホールディングスと、ゴールドマン・サックス証券が「買い」から「中立」に下げたオハラが大幅安。米系格付け会社スタンダード&プアーズ(S&P)が長期カウンターパーティ格付けを投機的等級に下げたアイフルと武富士も安い。
半面、5月25日の取締役会で決議した第三者割当増資の払い込み手続きが6月15日に完了したテイクアンドギヴ・ニーズが大幅続伸。日本製紙グループ本社が株式交換で完全子会社化する四国コカ・コーラボトリングは大幅高。中国の開発拠点の集約などで業務効率が改善し、09年12月期は営業黒字に転換する見通しとなったソフトブレーンが一時ストップ高となった。
新興3市場は軒並み反落
国内新興3市場では、ジャスダック指数、東証マザーズ指数、大証ヘラクレス指数はいずれも5営業日ぶりに反落。ジャスダック指数は前日比1.1%安の47.29、マザーズ指数は同1.8%安の425.19、ヘラクレス指数は同2.9%安の637.79で終えた。
個別では、ダヴィンチ・ホールディングスがストップ安となるなど新興不動産株が軒並み下落。自動車メーカーの減産の影響などから受注が減少し、09年11月期の連結最終利益が従来予想比76%減になる見通しと発表したテクノアルファが大幅反落となった。半面、1対400の株式分割を発表したプラネットは、流動性の向上期待でストップ高。
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