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日経平均が9500円回復、米景気底入れ期待で輸出や資源、金融株買い

7月21日(ブルームバーグ):午前の東京株式相場は、日経平均株価が5営業日続伸し、今月8日以来となる9500円の節目を回復した。米国で発表された経済指標が予想を上回ったことが好感され、輸出関連株中心に買われた。

  海外商品市場で原油や金、銅の先物相場が全面高となったことを受け、大手商社や非鉄金属など資源関連株も上昇。米商業金融CITグループの破たん回避観測を背景に、銀行や証券など金融株も高い。

  日経平均株価の午前終値は前週末比126円94銭(1.4%)高の9522円26銭、TOPIXは同14.73ポイント(1.7%)高の893.02。

  大和住銀投信投資顧問の小川耕一チーフ・ポートフォリオ・マネジャーによると、「米国で大手金融機関やハイテク企業の4-6月期決算が事前予想を上回り、マクロ指標の改善も鮮明化しつつあることで、悲観心理の後退による日米株高につながっている」という。

  日経平均は朝方に9500円の節目を回復した後、同水準を維持しながら高値圏での小動きが続いた。しかし、米シカゴ先物市場(CME)の日経平均先物9月物(円建て)の20日清算値9595円に届かず、徐々に上値の重さが意識される展開。午前10時半すぎに、株価指数先物に大口の売り注文が入ったことをきっかけに裁定解消売りなどが出ると、急速に伸び悩んだ。

  「総選挙の結果が明らかになるまで、大半の国内投資家は様子見姿勢にある」と、大和住銀の小川氏。麻生太郎首相(自民党総裁)は21日午後、衆院解散に踏み切り、次期衆院選の投開票日を8月30日とする日程を正式に決める予定。これにより、自民、公明の連立与党から民主党を中心とする野党勢力への政権交代の是非が最大の争点となる「政権選択選挙」が事実上スタートする。

       米住宅着工と景気先行指数が予想上回る

  日本市場の連休中、米国では市場予想を上回る経済指標の発表が相次いだ。米商務省が17日に発表した6月の住宅着工件数は前月比3.6%増の58万2000戸と、市場予測平均の53万戸を大きく上回った。一方、米民間調査機関コンファレンス・ボードが20日に発表した6月の米景気先行指標総合指数は前月比0.7%上昇と、3カ月連続のプラスで、市場予想平均の0.5%上昇を上回った。

  米経済指標の好転を受け、日本の輸出関連株には収益環境の改善を見越した買いが先行。トヨタ自動車やホンダ、ファナック、キヤノンなど時価総額上位銘柄中心に高い。

  世界的な景気底入れによる需給引き締まり観測を背景に、海外商品市場では17、20日と原油や金、銅の先物相場が全面高となり、収益への好影響期待から三菱商事や国際石油開発帝石、住友金属鉱山など資源関連株も高い。

  このほか米国では、商業金融CITグループが20日、債券保有者と30億ドル(約2837億円)のつなぎ融資を受けることで合意したと発表。米国発の金融システム不安再燃への警戒が後退し、三菱UFJフィナンシャル・グループなど銀行株、野村ホールディングスなど証券株が買われた。

    農産工がストップ高気配、ディフェンシブ株の一角安い

  個別では、三菱商事による株式公開買い付け(TOB)で完全子会社化が決まった日本農産工業が値幅制限の上限?買い気配のまま午前を終了。協同飼料、日本配合飼料など飼料株が総じて高い。LED(発光ダイオード)照明に参入すると、19日付の日本経済新聞朝刊で報じられた三菱ケミカルホールディングス、10年5月期の連結営業利益予想を前期比24%増の35億円と設定したパソナグループも買いを集めた。

  マッコーリー証券が投資判断を「アンダーパフォーム」から「アウトパフォーム」に引き上げた住友重機械工業、KBC証券が投資判断を「売り」から「中立」に引き上げた日立建機はともに急反発。

  東証1部銘柄の8割超が上昇する中で、原油高による燃料コスト増が懸念される日本航空など空運株が軟調。JT、協和発酵キリン、NTTドコモなど景気動向の影響を受けにくいディフェンシブ銘柄の一角も安い。ファーストリテイリング、東京エレクトロン、富士フイルムホールディングスも売られ、株価指数の上値を抑えた。

  東証1部の出来高は概算で9億4132万株、売買代金は5672億円。値上がり銘柄数は1414、値下がりは191。業種別33指数は31業種が上昇、2業種が下落。

記事についての記者への問い合わせ先:東京  河野 敏 Satoshi Kawano skawano1@bloomberg.net