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トレンド追う通貨ファンドは成績不振-市場の方向性欠如で(Update2)

7月6日(ブルームバーグ):世界最大の通貨ヘッジファンド、FXコンセプツは今年1-5月期の運用成績がマイナス5.4%だった。また、ジョン・W・ヘンリー社は同社の通貨ファンドがマイナス2%に低迷していると投資家に報告した。同社のファンドは2008年に76%高と1986年に運用を開始して以降、最高のリターンを記録していた。

両ファンドは通貨のトレンドを見いだすコンピューターモデルや相場の勢いを追う手法を活用しているが、今年は外為市場が相対する方向に引っ張られて明確な方向性を示していないため打撃を受けている。第2次大戦以来の世界同時不況によるデフレ圧力は、世界各国政府による過去最大級の景気刺激策や資金供給策に伴うインフレ圧力で相殺されている。

ICEのドル・インデックスは米ドルが今年前半に主要6通貨のバスケットに対して1.4%下落したことを示している。これは2四半期ベースでは06年以来最小の変動率だ。ロイヤル・バンク・オブ・スコットランド・グループ(RBS)の指数で試算される4つの通貨運用スタイル別リターンをみると、トレンドに追随した運用スタイルがマイナス4.8%で今年唯一の負け組だ。この手法は08年にプラス9.9%と、過去5年間で最高のリターンを記録していた。

FXコンセプツ(運用資産約120億ドル)のジョン・テイラー会長は「言い訳をするつもりはないが、厳しい状況だったことは確かだ」と述べ、「残念ながら、相場の動きに一貫性が欠けていた」と語った。

ユーロマネー・インスティチューショナル・インベスター社による昨年の外為取引ランキングでトップだったドイツ銀行は4月、主要10カ国(G10)の通貨間の過去半年の「トレンドが極めて弱かったため、今後半年は強いトレンドが出てくる」と予想していた。

しかし、RBSのトレンド指数は5月に11.3%上昇し過去最高を記録したものの、その後6月には1.3%低下した。ドル指数は過去4週間で6月5日の水準の上下3%以内のレンジで取引されており、08年7月以来最小の変動幅となっている。

急展開

コンサルティング会社アディロンダック・ポートフォリオ・マネジメントのフランク・プサテリ社長は、今年は「1週間から2週間を越える時間枠での取引」で問題が出ており、「一方向に力強い動きが1-3日にわたって見られた後、急に相場が引き返す傾向がある」と指摘する。

約60の通貨ファンド(運用資産合計290億ドル)を調査するパーカー・グローバル・ストラテジーズによると、こうした環境では人間の方がコンピューターよりも好調な運用成績を上げる。経済指標に基づき投資判断を下すことの多い自由裁量のトレーダーの今年1-5月期のリターンはプラス0.92%に対し、数量モデルに依存したファンドのリターンはマイナス0.28%だという。

ミレニアム・アセット・マネジメントの運用担当者リチャード・ベンソン氏は、過去のトレンドに基づくクオンツ運用は引き続き苦戦するとみている。同氏は「現在のような巨額の景気刺激策が実施される環境はこれまでなかったため、過去の動きは全く手掛かりにならない」と指摘する。

スコティッシュ・ウィドウズ・インベストメント・パートナーシップの投資責任者ロディ・マクファーソン氏は、世界各国の中央銀行による政策金利の引き下げが不振の一因だとみる。日米英とユーロ圏の政策金利は1%以下の水準にある。同氏は「金利差は横ばい状態であるため、トレンドを見いだせない」と話す。

翻訳記事に関する翻訳者への問い合わせ先:東京 守護 清恵 Kiyoe Shugo kshugo@bloomberg.net Editor:Masami Kakuta記事に関する記者への問い合わせ先:Ye Xie in New York at yxie6@bloomberg.netLiz Capo McCormick in New York at emccormick7@bloomberg.net